知られざるロールス・ロイスとは 高級車の代名詞は航空エンジンの名門!

「垂直離着陸機」実現の影に

 世界初の実用VTOL(垂直離着陸)機であるホーカー・シドレー(イギリス)の「ハリアー」に搭載されている推力偏向型ターボファンエンジン「ペガサス」を開発したのも、ロールス・ロイスです。

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「ペガサス」エンジンを搭載したアメリカ海兵隊のAV-8B「ハリアーII」(2016年、石津祐介撮影)。

 ロールス・ロイスは、この「ペガサス」の経験を元に、ロッキード・マーチンF-35シリーズのエンジンや、プラット・アンド・ホイットニーの「F135」エンジン開発に参加しており、STOVL用垂直浮揚システムのリフトファンを担当しています。ロールス・ロイスはGEアビエーションと改良版の「F136」を開発し、F-35の購入時にエンジンを「F135」か「F136」を選択するプランでしたが、こちらは資金難で頓挫しました。

 そしてロールス・ロイスは、ティルトローター機V-22「オスプレイ」のターボシャフトエンジン「AE 1107C-リバティー」も製造しています。

 いまだ高級車のイメージが強いロールス・ロイスですが、このように民間から軍用まで幅広く航空機のエンジンを製造しています。同社のエンジンにはカウルにRが重なったマークが描かれていますので、飛行機に搭乗する際にはエンジンを見てみてはいかがでしょうか。

【了】

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コメント

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8件のコメント

  1. ついでに。航空機転用形船舶用ガスタービンを開発、日本を含め多数の国で採用されています。また、社名の由来は二人の創業者にちなみ、ロゴは当初は赤色、のちに創業者の一人が亡くなってからは黒色に変更しています。

  2. オートバイの話になりますが、わたしが16歳の頃、ヤマハのRZ-50に載っていました。
    この頃から、働くようになってこのオートバイは、通勤の足として使っていました。
    当時はまだ、ノーヘルで50CCに乗れる時代でした。

  3. 長いな、賞味できる記事がいい

  4. 実際の所、RRもBMWと合弁で航空機エンジンを作っていた事もあるけどこちらではその事は黒歴史化しているだよな。

    やがて自動車はRRはBMWにベントレーはVWは流れてしまったからな。

    • バトルオブブリテン、スピットファイヤ対フォッケヴルフの組合わせ。

  5. 現在の自動車メーカーは、ひこーきと関係してた所が結構ある。

    サーブやスバル(⬅中島飛行機)はもともと航空機メーカーだし、エンジンならRR以外にもDBやBMWのドイツ勢、GM、FIAT、ルノーなどなど。
    あ、今はホンダもそうか。

  6. 誤記発見。

    ハリアーの所の「STOVL(垂直離着陸)機」表記、英語と日本語が合ってない。正しくは、
    ・STOVL(Short Take Off / Vertical Landing)=短距離離陸垂直着陸
    ・VTOL(Vertical Take Off and Landing)=垂直離着陸

    実際はVTOL機をSTOVL運用すると都合が良い(燃料消費量や弾薬搭載量などで)様で、VTOL機のハリアーはSTOVL運用が主だし、STOVL機とされるF35Bも垂直離陸可能なはずではある。

    • ご指摘ありがとうございます。訂正いたしました。