トヨタ「スターレット」(3代目) 「最初の1台」に選ばれたのにもワケがある

いじり倒せる「兄貴のおさがり」

 1986(昭和61)年には、インタークーラー付ターボチャージャーを備えた「GPターボ」が登場。CMで使われた「かっとび」のフレーズそのままに、あの山この道と走り回った若者多数でした。

Large 180126 starlet 02
ボディサイドに「12 VALVE EFI」の文字が躍る「スターレット Si」(画像:トヨタ)。

 また、運転しやすさと共に、「自分でいじってみたい」という欲求にも答えてくれるモデルで、足回りやエアロパーツが多種販売されていました。「ブローオフバルブを付けて、ターボをプシュプシュいわせながら峠を走った後、エンジンフードを開けてクルマ談義をする」、そんなクルマの楽しみ方ができるのも、「スターレット」の良さでした。

Large 180126 starlet 03 Large 180126 starlet 04
5ドアモデルもラインアップされていた。写真は中堅グレードの「スターレット SE」。
Siリミテッド、Si、Riのインテリア。オプションの「ボディソニックシステム」は、音楽ソースの重低音を体で感じられた。

 当時、免許を取ったら、「とりあえず、兄貴の『スターレット』で練習」するというのが、ある意味、王道でした。それがうまくいくと、「兄貴のおさがり」となって、そのまま所有できる場合もありました。嬉しい反面、「え、お兄さん、クルマ買い換えたの?」「うん、『MR2』買った」みたいな会話の後には、「『スターレット』もいいけど、クリスマスには『MR2』借りてくれたりしないかな」なんて欲望が頭をよぎったりするのが、その頃の女子だったりしたのです(編集部注:個人の感想です)。

この記事の画像をもっと見る(7枚)

テーマ特集「【自動車】シルビア、プレリュード、セラ… 今も色褪せない旧車の魅力とは」へ

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

4件のコメント

  1. 当時すでに同クラスのハッチバック車としてFFのコルサターセルカローラⅡを有しているトヨタなのに唯一のFRだったスターレットまでFFにしてしまったのには寂しい思いをさせられた

  2. 「GPターボ」はカロⅡとかコルサのリトラのターボ。スターレットは「ターボS」。バブルの物欲満載だった若者はその辺の知識はハンパないですよ~。
    さて、この頃のスターレットSiもプレリュードXX、バラスポ1.5iもDOHCでもターボでもなく、ただ電子制御燃料噴射装置だけで、軽快でキビキビ走った印象があります。逆を言えば1980年代前半のフツーのカローラ、コロナはキャブが主流でしたねぇ。

  3. なつかしいですね。価格安くてよく走るトヨタの末っ子でしたからね!4~5代目は仕事の社用車でよく乗りました。ターボでは無い普通のエンジンのマニュアルでしたが、燃費良くてオートマより走るのが1番楽しかった。

  4. このスターレットの1300のエンジンが後にカローラに移植されて2バルブの1500より性能が上回る時代もありましたね、86が出た当初にコロナやセリカにも4AGEがありましたが、これまたツインかムターボの上級より4AGの方が元気に回ると言う設定の時代もありました。自分はコロナのGT-Tは高価で高値の花でしたが86エンジンのGTは手の届く位置であったと記憶しています。