秘密兵器開発の代名詞、スカンク・ワークスとは ロッキード・マーチンの懐刀が75周年

なにゆえ「スカンク」なのか?

 ところがこのXP-80開発施設は、隣のプラスチック工場が1日中悪臭を放っており大変不快であったようです。そしてある従業員が電話を受けるたびに「もしもし、こちらスコンク・ワークス」と応答するようになったと言います。「スコンク・ワークス」というのは当時流行していたコミックに登場する得体のしれない悪臭を放つ蒸留所であり、それが元となって「スカンク・ワークス」と呼ばれるようになります。

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設立当初の「スカンク・ワークス」を率いたクラレンス・ジョンソン(画像:ロッキード・マーチン)。

 スコンク・ワークスあらためスカンク・ワークス最初のプロジェクトであったXP-80は大成功を収めました。イギリスの「ミーティア」やドイツの「Me262」が主翼にエンジンを搭載したのに対し、XP-80は胴体内部にこれを格納し胴体側面のエアインテークから空気を取り入れるなど、現代型ジェット戦闘機の礎を築き上げ、2018年現在も複座練習機型のT-33が実用機として活躍しています。もし太平洋戦争の終結があとほんの少しおそかったならば、日本軍はこの革新的なジェット戦闘機と戦わなければならなかったことでしょう。

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コメント

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1件のコメント

  1. プラスチック工場?革製品を扱う工場という話もあるぞ。それに、T-33って、どこの国が使っているの?