小田急の新ロマンスカー「GSE」ここが注目! 乗って分かった新サービスの面白さ(写真14枚)

車体の「長さ」が変えた客室の印象

「GSE」試乗列車は車両基地内の線路で入れ替えを行ってから、回送線をゆっくり走って成城学園前駅へ。一般の列車をやり過ごしながら11時06分、小田原、箱根湯本方面に向けて動き出しました。

 列車は喜多見駅を約58km/hで通過。さらに70km/h近くまで速度を上げていきます。3号車に戻って新品のシートに腰を落ち着けてみると、従来の「LSE」や「VSE」に比べ広々としていて、開放感を覚えます。

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「LSE」や「VSE」に比べ奥行きのある客室(2017年12月、恵 知仁撮影)。

「LSE」「VSE」は1両の長さが中間車で12~13m台でしたが、「GSE」は鉄道車両として7~8m長い20m。車両自体が大きく奥行きがあるのです。このほか、座面の幅がロマンスカーでは最大の47.5cmになったことや、側面の窓が「VSE」に比べ30cm高い100cmになったことも、広々とした感覚を強めているのでしょう。前面展望席の展望窓からの景色とは違う「流れ方」になるものの、側面の眺望も大きく改善されています。

 座席背面のテーブルはありませんが、肘掛けに収納するタイプのテーブルがあります。肘掛けから引き出してみると、A4サイズのノートパソコンを置けるサイズのテーブルが姿を現しました。また、すべての座席で電源コンセントを提供しており、肘掛けの下にコンセントを設置。パソコンの利用やスマートフォンの充電などに対応しています。

 最近は座席の近くに電源コンセントが設置されていることが増えましたが、電気容量の関係で窓下の壁にひとつだけ設置というケースも多く、通路側の席に座っている人は利用しにくいといった課題がありました。機器類の省エネルギー化が進んで電気容量に余裕ができたこともあり、コンセントの全席提供が可能になったといえます。

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窓は「VSE」より30cm高い100cmに。
テーブルはA4サイズのノートパソコンを置ける。
肘掛けにコンセントを設置。通路側の席でもスマホなどを充電できるようになった。

 ちょうどスマホのバッテリーが心もとない状態だったこともあり、コンセントに接続して充電開始。ついでに仕事のメールをチェックしました。ロマンスカーに乗って仕事のメールをチェックすることが「優雅」といえるかどうかは微妙なところですが。

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コメント

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4件のコメント

  1. 正面左右のグレーが気になってしょうがない。
    黒にすれば目立たなくてパノラマ感があったと思うのだが、理解できない。
    それと全体的にのっぺりした感じがしてLSEのような「ロマンスカー」って感じがしない。
    こりゃブルーリボンは無理かな。

    • いや、多分ブルーリボンは獲れると思う。
      今のところ、聞いている限りあの流線型のフォルムは概ね好評だ。
      ブルーリボンよりもグッドデザイン賞の方が先か?

    • 「これぞロマンスカー」と思わせる特徴がなく、他社の最新型特急車両となんら変わらない点を審査する側がどう判断するかだね。

      もし西武の新型特急車が今年度中にデビューしていたなら間違いなくそっちに奪われていただろうが、いまのところはライバル不在で独走態勢。

      しかしながら正直、ブルーリボン賞はコアなファンが審査することになるので、「該当車両なし」の得票に負けたという理由での選外は少なからずあると思っている。
      EXEのときも、車両別の得票ではトップだったが「該当車両なし」の得票がそれをも上回ったことからブルーリボン賞を受賞できなかった。

      グッドデザイン賞はお役所と業界団体の出来レースだし、あくまでもあれは「工業製品」としての評価なので、ブルーリボン賞ほど価値はない。

  2. こりゃ機関車で牽引されりゃ格好いいかもね