潜水艦とスマホの悩ましい共通点 静かにしたい潜水艦は増える電力消費にどう対処?

潜水艦とスマホは、バッテリーを使用するという点で共通しています。充電切れが悩みの種というのも同じ。電源のない海中、しかも静粛性が求められる通常動力潜水艦は、どのように増える電力消費へ対処しているのでしょうか。

大気のいらないAIP潜水艦とは?

 こういった通常動力潜水艦の電力問題を解決し、潜行時間を伸ばすため、大気に依存しない非大気依存推進(AIP)潜水艦が昔から各国で研究されてきており、近年はディーゼルエンジンの補助として搭載される例があります。たとえばドイツが開発した212A型潜水艦では、ディーゼルエンジンに加え、水素と酸素を反応させて発電する燃料電池が搭載されており、大気を取り入れられない潜行中でも発電を可能にしています。

 自衛隊のそうりゅう型潜水艦にも、スウェーデンのコッカムス社が開発した「スターリングエンジン」が搭載されています。スターリングエンジンは機関内部の作動ガスを加熱・冷却し、そのガスの圧力変動から動力を取り出す機関のことで、このスターリングエンジンで発電機を潜行中に動かして電気を得ます。液体酸素と硫黄分がごく少ない灯油による燃焼はあるものの、ディーゼルエンジンのように爆発をともなわないために静粛性に優れている特性があります。

 しかし、これら実用化されているAIP潜水艦は、先にも書いたようにディーゼルエンジンが主とされており、AIP機関はあくまで補助です。潜水艦に必要な動力すべてをAIPでまかなうには至っていません。

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