潜水艦とスマホの悩ましい共通点 静かにしたい潜水艦は増える電力消費にどう対処?

潜水艦、ようやくスマホに追いつく

 ここで最初の話に戻ります。スマートフォンのバッテリーです。多くのスマートフォンで用いられているリチウムイオンバッテリーは、一般的に同じ重量の鉛バッテリーの倍以上のエネルギー密度があり、充放電の繰り返し回数も長く寿命に優れます。鉛バッテリーは現在も自動車で使われているほか、そうりゅう型潜水艦にも搭載されています。

 防衛省では従来の鉛バッテリーに替わる新たな潜水艦用バッテリーとして、平成14年度から潜水艦用リチウムイオンバッテリーの研究を行ってきました。リチウムイオンバッテリーはエネルギー密度に優れる反面、スマートフォンで問題になったように発火、爆発の危険性もあり、潜水艦に積むにはリスクがあるのですが、研究では安全性の確保が確認されたとして、平成20年度に建造する潜水艦に搭載を予定していました。ところが、予算等の問題から搭載は先送りにされてきました。

 長らく潜水艦への搭載が先送りにされてきたリチウムイオンバッテリーですが、ついに平成27年度予算で建造するそうりゅう型11番艦に搭載されることになり、今年の進水が予定されています。

 このそうりゅう型11番艦は、これまでのそうりゅう型に搭載されていたスターリングエンジンは無くなり、ディーゼルエンジンにリチウムイオンバッテリーという構成になるとされます。鉛バッテリー比で2倍以上のエネルギー密度を持つリチウムイオンバッテリーを搭載すれば、スターリングエンジンに頼らなくてもよいという判断があるようです。

 スマートフォンに置き換えて考えてみましょう。あなたのスマートフォンのバッテリーの持ちが2倍になるなら、外出時間によっては、外付けのモバイルバッテリーや充電用ケーブルを持ち歩かなくてもよい、という判断もありかもしれませんね。

【了】

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