ハイウェイラジオのヒミツ 情報の早さ、エリアの細かさ、その仕組みは?

全国どこでも1620kHz、混信はないのか

 ところで、ハイウェイラジオは全国で同じ1620kHz周波数を使っていながら、他地域の放送が混信してくることはありません。ハイウェイラジオの電波は通常のAMラジオよりも出力が小さいものですが、場所によっては別の放送地域との距離が数kmも離れてない箇所があります。

 それでも混信が起こらない理由は、電波送信の仕組みにあります。ハイウェイラジオの電波は道路の中央分離帯や路側帯に沿って設置された「空中線」と呼ばれるケーブルから送信されていて、電波の届く範囲が非常に限られているのです。
 
「『空中線』は情報提供エリア内で放送内容を聴取できるように設置しているため、情報提供エリア外や道路の外では聴取できないようになっています」(NEXCO東日本 広報課)

 その情報提供エリアは、一般的には約3kmに設定されています。長さにも理由があり、「放送時間は基本的に60秒で、その放送を最低2回聴取できるように設定しています」(NEXCO東日本 広報課)といいます。

Large 180328 highwayradio 02
中央分離帯のガードレールに設置された黒いケーブルが、ハイウェイラジオの電波を送信する「空中線」(佐藤 勝撮影)。

 通常時のハイウェイラジオの放送は、たとえば「東京方面へ走行中の方に渋滞の情報です。大泉ジャンクション付近を頭に、5kmほど渋滞しています。また、事故のため午後1時より大泉ジャンクション付近で追い越し車線が車線規制となっています」という風に、まず最初に通行中の高速道路の情報を伝え、次に周辺の高速道路、その他の情報……という順に続くことが多いようです。ただし、事故などで伝える内容が多くなると、放送時間を120秒に延長するそうです。

【了】

この記事の画像をもっと見る(3枚)

テーマ特集「【道路】連休の渋滞どう回避? 発生メカニズムからマル秘テクニックまで!」へ

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

6件のコメント

  1. 中央自動車道が米軍横田基地の近くを通るところでは、AFN(米軍の放送)の周波数810kHzの2倍高調波が1920kHzとなって混信を起こすので、ハイウェイラジオの周波数を1629kHzとしているといった記事を読んだことがありますが、今はどうなっているのでしょう??

    • 訂正1920kHz→1620kHz

  2. 送信アンテナは
    空中線ではなく、漏洩同軸ケーブルです。
    放送は、漏洩同軸ケーブルから漏洩させた空中線(電波)でカーラジオに伝わります。
    もう少し、勉強して記事を書くようにしましょう。

    • 空中線って電波ではなくアンテナでは?

  3. 中央道高井戸方面
    ハイウェイラジオは聞き取りにくい
    音声合成だから抑揚も変で何言ってるかよくわからない

    ETC2.0とかに早くシフトしたいのかな

  4. トンネル内ではどう送信しているのでしょうか
    一般道でも道路情報ラジオがある区間があります。