大阪空港線は採算性要検討 なにわ筋連絡線、新大阪連絡線は「概ね良好」 国交省が試算

なにわ筋連絡線と新大阪連絡線の同時整備で収支採算性が向上

 十三~新大阪間をつなぐ新大阪連絡線は、建設費が約590億円。十三~新大阪間は約11分短縮されます。輸送人員は1日あたりおよそ5.5万人。費用便益比は1.4です。黒字転換まで27年を要します。

 なにわ筋連絡線と新大阪連絡線を同時に整備した場合、建設費は約1310億円。費用便益比は1.7~1.9となり、黒字転換までは13~16年に短縮されます。

 大阪空港線は、建設費が約700億円。梅田~大阪空港間は約6分短縮されます。輸送人員は1日あたり約2.5万人です。費用便益比は1.4ですが、40年間で黒字転換する可能性が低いことから、採算性向上策の検討が必要と分析されています。

 西梅田・十三連絡線は、なにわ筋線・なにわ筋連絡線と一部区間が競合。黒字転換までの年数は18年でなにわ筋連絡線より短いものの、費用便益比は1.3でなにわ筋連絡線を下回ります。

 今回の調査にあたっては、国土交通省が「近畿圏における空港アクセスネットワークに関する検討会」(座長:正司健一 神戸大学大学院経営学研究科教授)を2017年7月に設置。また、事業性検討における詳細な条件設定のため、大阪府、大阪市、JR西日本、南海電鉄、阪急電鉄、国土交通省鉄道局・近畿運輸局で構成するワーキンググループも設け、議論を進めていました。

 国土交通省は事業化に向けた今後の検討について、沿線自治体が連携して鉄道事業者らと調整を進め、建設事業費の精度向上、整備計画など、構想の検討を深めることが期待されるとしています。

【了】

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コメント

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5件のコメント

  1. 大阪空港線なんて阪急の与太話だし真面目に検討せんでもよかろうに…曽根の周囲はずっと住宅地なのに、どっから線路を通すのか…
    どうせ十三からの他の連絡線も、観測気球だけで阪急には作る気なんてないでしょ。誰か別の出資者=金づるがいない限り。

  2. つまるところ来日客を何としてでも確保、増加させ続けることが大前提なわけだが、受け入れる方の人間もある程度必要なわけで、そんな中での人口減少・・・畿内の首長さん達は分かっているのかな?

  3. 蛍池乗換えと対して差があるのか分からない大阪空港線の採算性が悪いのはまあ納得できるが、JRが新大阪-きたうめ直結なのに対して十三経由と遠回りのなにわ筋連絡線・新大阪連絡線の採算性が本当に良いか!?

    少なくとも新大阪連絡線なんか十三に用がある客以外乗るとは思わん。
    きたうめ以遠にむかう客はみんなJRじゃないのか?

    それと、この手の調査結果公表する際に、どうして輸送人員の算出根拠示さないの?
    これじゃその数字が妥当なのかどうか分からないでしょ。
    何らかの忖度でもあるのか?と疑われても文句言えんぞ。

  4. この計画は無理に阪急にも関わらせよう、関わらせたいというようにも見えますね。
    わざわざ西梅田から十三行かず、御堂筋線の中津に延伸して直通にしたほうが手っ取り早いと思います。
    御堂筋線は中津どまりもあるので、そこで四つ橋線の直通と乗り換えにすれば本数の面でもカバーできます。
    さらには谷町線も東梅田から延伸すれば3線が中津経由で新大阪まで行けるようにできます。
    中之島の活性化を図りたいなら中之島から千日前線の阿波座に繋げて直通にすればいいわけで。
    京阪は高架かつ複々線区間もあるためその区間に三線軌条を増設するだけで相互乗り入れ可能。
    伊丹空港にどうしても鉄道を乗り入れさせたいなら阪急は蛍池から蛍池公園の地下に入ればいいわけで。
    さらにはJRは伊丹駅からイオンモールの地下を通り抜けて空港の地下に入ればいいわけです。
    この程度の案は地図を見るだけで思いつくはずですが、相当裏でいろいろ動いてるとしか思えませんね。
    そういえばなにわ筋線は作った後どこが運営するんでしょうか。

  5. 伊丹空港へは大阪モノレールで十分。
    そんな議論をするよりも、全駅にホームドアを設置するのが先だろ。
    まずは安全の事を考えよ。