英揚陸艦「アルビオン」北東アジア派遣のねらい 英海兵隊は何しに地球の裏側へ?

イギリス海軍の揚陸艦「アルビオン」が2018年4月、北東アジアに展開しました。そもそもどのような艦で、そして今回の派遣目的はどこにあるのでしょうか。

「アルビオン」の派遣目的とは?

 では、この「アルビオン」がなぜ北東アジアに展開することになったのでしょうか。これには以下のような理由があると考えられます。

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「アルビオン」が艦尾ドックを開放した様子。船体を少し後方に傾けているのが見て取れる(画像:イギリス国防省)。

 まずは、他国との連携強化です。「アルビオン」は北東アジアに派遣されるあいだに、日本を含む様々な国との共同訓練を行う予定です。こうした訓練を通じてイギリスと北東アジアの国々との連携を強化することを目的としていると思われます。あとで詳しく説明しますが、イギリスは現在アジア太平洋地域での存在感を強めようとしています。今回の「アルビオン」派遣は、その大きな助けとなるでしょう。

 さらに2018年4月現在の、北朝鮮情勢との関連も指摘できます。現在国際社会は北朝鮮による核/ミサイル開発をやめさせるために、同国に対する経済制裁を強化しています。しかしこうした制裁から逃れるために、北朝鮮は洋上で他国のタンカーや貨物船から、制裁対象となっている石油などの物資を密かに受け取る「瀬取り」という方法を用いていることが明らかになっています。そこで、こうした瀬取りを取り締まることで北朝鮮の核/ミサイル開発をやめさせるための国際的な努力を補完するといった目的もあるのではないかと思われます。

 そもそもイギリスは、1950(昭和25)年に韓国と北朝鮮との間で勃発した朝鮮戦争において、韓国を支援するために組織された朝鮮国連軍の一員としてアメリカなどと共に参戦し、1953(昭和28)年の休戦以降も朝鮮国連軍司令部に要員を派遣しています。こうした背景から、イギリスはほかの欧州諸国のように北朝鮮情勢を遠い他国の話とは捉えていないのです。

 イギリス海軍は「アルビオン」に加えて、さらに2隻の戦闘艦「サザーランド」および「アーガイル」を2018年内に北東アジアへ派遣することを決定し、すでにこの内の「サザーランド」は日本の横須賀に到着して海上自衛隊との訓練も予定されています。また「アーガイル」も、2018年の12月に日本を訪問する予定です。

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