乗客数は日本随一? 京都市バス、1日3万5000人が利用する系統とは 混雑対策どうする

利用者急増の京都市営バス、混雑対策どうする

 近年、京都では訪日外国人をはじめとする観光客の急増を背景に、バスの混雑が深刻化しているといわれています。市営バス全体の年間旅客数は、2013年度から2016年度までの3年間で、およそ1億1883万人から1億3233万人に増加。205号系統ひとつとってみても、1日あたりの乗車人員が3万650人から、3年間でなんと4000人以上も増えています。

 このため京都市交通局は、2018年3月から市営バスの混雑対策として、均一運賃区間内で有効の「バス一日券」を500円から600円へと「価格適正化」(京都市交通局)する一方で、市営地下鉄全線と市営バス全線、京都バスおよび京阪バス(それぞれ一部路線を除く)が乗り放題となる「地下鉄・バス一日券」を1200円から900円に値下げしました。

 交通局は、地下鉄とバスの乗り継ぎを便利にすることで、バスの混雑緩和を図るといいます。5月2日時点で「まだはっきりとは言えませんが、『地下鉄・バス一日券』の購入数は増えていますので、長い目で見れば(混雑緩和の)成果が出てくるのでは」と話します。

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京都市営バスでは混雑緩和のため、現在の「後乗り・前降り」方式(上)から一部路線で「前乗り・後降り」への変更が予定されている(画像:京都市交通局)。

 このほかの対策として、市営バスの乗車方式の変更も検討されています。現在、市営バスでは車両中ほどの中扉から乗り、前扉から降りる「後乗り・前降り」方式を採用していますが、これを「前乗り・後降り」にする社会実験を2017年10月と12月に実施し、停留所におけるバスの停車時間が平均で11.5秒短縮するなどの効果があったとのこと。交通局は、2018年度中にまず100号系統から「前乗り・後降り」方式へと変更し、状況を見てそのほかの系統にも拡大することを検討しているそうです。

【了】

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コメント

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7件のコメント

  1. 異常過ぎる。交通渋滞も凄いし、事故も少なくない。待っても乗れないので歩く。

  2. 市バスの混雑対策はまだまだ。
    本気なら長尺ワンステップ(今のノンステ比で10~20人増える)や連節バスやら。
    そこまではしない。
    まぁめんどくさいんだろうけど。

  3. 均一料金で清水寺に行くに降車バス停で運賃を徴収する係りを配置して中ドアから降ろしてたかな
    今は同じノンステでもエンジンを小型にすることでリヤオーバーハングを切り詰めて全長同じくホイルベースの長い物が主流で床面積は広くはなってるけど駆動系の凹凸は今後の課題かな?
    今や製造メーカーも激減して、とうとう自分の町に走ってた富士重工のFUSOも西日本車体の日野車も消えてしまいました。

  4. 均一料金なら前乗り先払いで、ICカード割引も有効。
    ごく当たり前の施策を積み上げて混雑、遅延を防止しましょう。

  5. 205のルートは地下鉄を掘ってもいいくらい。
    京阪は中之島線を作るくらいなら、京都~七条を掘ったり出町柳~金閣寺道を掘ったほうがよほど儲かったのではないか
    中之島から九条に伸ばすくらいなら今からだってやってほしい

  6. 道路拡幅も無理だし地下鉄やLRT、BRT化も無理だと思う。運転間隔を短くする高頻度運行という手段しかないとは思うが、それよりも何よりも運転士不足の解決をまずはしないと。

    均一系統の先払い・前乗り式も普及させるのも重要。調整系統との識別をしっかりわかるようにしていただきたい。

  7. 後部ドアのインターホンは止めた方がいい。
    今まで事故は無かったのか?