空を飛び、海を泳いで、地を走る 陸海空制覇しちゃった仏製装輪装甲車、ERC-90とは?

迅速さと使い勝手の良さがウリの陸自最新装備「16式機動戦闘車」ですが、世界には同じようなコンセプトの装備がすでにあり、さらには水に浮いたり空を飛んだりすることまで可能でした。

狙いは迅速な展開 仏がそれを企図したワケ

 そもそも本車はフランスのパナール社(当時)が、海外輸出を想定して1975(昭和50)年からプライベート・ベンチャー(自主開発)で製作した6WDの装輪式偵察車両で、1977(昭和52)年に初めて公開されました。しかし上述した機動性の高さが自国フランス陸軍にも認められて採用が決定、1979(昭和54)年より生産が開始されています。

 フランスは元来、植民地/海外領土を数多く持ち、それらを警備するために装輪装甲車を多数保有していました。また第2次大戦後、多くの植民地が独立した後も、旧宗主国としてそれら国々に大きな影響力を有し、なおかつ自国民が海外領土に数多く在留していたため、彼らの保護や自国権益の確保のためにも迅速に展開可能な装備を欲していたのです。

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1997年6月16日、第一次コンゴ戦争終結直後のコンゴにて(画像:フランス陸軍)。

 そのような要望にERC-90はマッチしたといえるでしょう。同じような用途で使用されていたAML-90の後継として1990(平成2)年までに192両が導入され、山岳歩兵旅団や落下傘旅団、海兵旅団といった緊急展開部隊に配備されています。

 また装輪式で運用コストが低いため、メキシコやナイジェリア、アルゼンチン、ガボンなどの発展途上国にも採用され、トータルで411両生産されています。

 ちなみにERC-90には「Sagaie(サゲー)」という愛称が付けられていますが、これはフランス語の「Assagai」で、アフリカの先住民族が用いた細い槍のようなものを指します。英語でいうとスピアーやジャベリンのようなもので、本車の性格を表す愛称としてうってつけといえるでしょう。

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コメント

2件のコメント

  1. NBC(核・生物・化学の各兵器)防護装置は近年どころか作った頃から必須だったのでは?

    ただしあの時代は確か与圧式で車輌全体を防護するのが、今の流行は個人の防護服にフィルターを介して空気を取り込むのじゃなかったけ?

  2. >自衛隊も高性能な装輪戦闘車両とは真逆の、簡便だけど使いやすい戦闘車両というものも検討してみる価値はあるのではないでしょうか。

    的外れな気がします。

    16式は、コストの高い戦車の代わりに、一時的(時間稼ぎ)に対戦車用に使おうというのが目的なので、90mm砲という攻撃力の弱いこれでは、目的が果たせません。

    補給等はどうするのでしょうか。例えば一番重要な砲弾。

    16式は74式が流用できるように105mm砲です。これのために90mmを用意させるつもりでしょうか。

    また、フランス製ですので、このためにエンジン等の点検器具等を用意する必要もあるでしょう。

    水上浮航能力も、道路状況が良い日本国内で使う分には余計な機能です。

    同様に、空輸も重要視する必要は感じられません。

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