方向幕やバスカードも過去のものに? いまや珍しいバスの設備【路線バス編】(写真14枚)

日本の路線バスは、乗りやすさ、わかりやすさを向上させるべく日々進化し続けています。「ノンステップ化」「ICカード」「カラーLED行先表示」などの普及が進んだ一方で、数を減らし、いまや珍しい存在となったサービスや設備もあります。

車内の「声」と「扉の位置」も変わってる!

 デジタル化は目に見えるものだけに留まりません。車両も変化しています。

そういえば昔はなかった「発車します」アナウンス デジタル化で可能に

「次は〇〇です」「次とまります」「バスが完全に停止してから席をお立ち下さい」など、路線バスに乗ると必ず耳にする車内放送。じつはこれもデジタル化が進んでいます。

 昔は、あらかじめ録音した音声を、大きなカセットテープで再生する方法が採用されていました。カセットテープが伸びて「つぎ~は、○○です~」など“ムラ”がある放送に懐かしさを感じたものですが、現在はデジタル化が進み、アナウンサーや声優などが発した録音音声をデジタル機器で再生する方式が主流に。なかには、パソコン上で音声を制作し、その音声をデジタル機器で再生するバス会社もあります。

 これにより、カセットテープではできなかった扉が閉まった際の「発車します」、降車ボタンが押されたときの「次、止まります」など、シーンに合わせたリアルタイムな車内放送が可能になったほか、期間限定で有名人の特別アナウンスを車内放送で流すといったことも比較的簡単にできるようになりました。

 デジタル機器で再生する方式が主流になるにつれ、車内放送のテープと放送再生機器はほとんど使われなくなりました。一方で、これらも方向幕と同様に人気のコレクターズアイテムになっており、放送再生機器を家庭用の電源で動くように改造して、車内放送を自宅で楽しむバスファンも少なからずいます。

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最新型の車内放送設備の例(画像:沿岸バス)。
新潟交通の前後扉バス。前中扉バスよりも定員は多かった(須田浩司撮影)。
神姫バスが導入していた日本唯一の「前後扉ノンステップバス」。すでに解体済(画像:神姫バス)。

消えた「前後扉バス」 日本唯一のノンステップ車両もあった

 運転席横とリアオーバーハング(後輪よりも車体後ろ側)に扉が付いている「前後扉」のバス。詰め込みが効くことから、関西をはじめとする西日本地方を中心に全国各地で活躍していましたが、ノンステップバスの普及と、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー新法)に準拠するため、現在は低床化して車椅子の乗降をしやすくできる「前中扉車(前扉と中扉を持つ車両)」が主流になっています。

 これにともない、前後扉のバスは数を減らしています。現在は一部の地方事業者などで活躍していますが、大都市圏で新型ノンステップバスが普及し、中古のノンステップバスが地方へ移っていることから、そう遠くない時期に消滅することが考えられます。

 ノンステップ化を背景に「前中扉」が普及していきましたが、じつは「前後扉のノンステップバス」も存在しました。1997(平成9)年発売された「三菱ふそう・エアロスター ノーステップバス」に、「前後扉仕様」がラインナップされていたのです。エンジンの配置位置を工夫することで、後扉まで完全ノンステップを実現したのが特徴でしたが、後扉付近の通路幅が狭く、車椅子での乗車が困難であったことから、全くといっていいほど売れなかったそうです。2000(平成12)年に神姫バスがこのモデルのメーカーサンプル車を購入し、日本で唯一の前後扉ノンステップバスとして一時期注目を集めました。

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【バス】車両やシートも多彩な路線バスや観光バス その乗り方、楽しみ方

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コメント

8件のコメント

  1. 乗車カード、ICカード化されると同時にプレミアや割引がなくなるという、うれしくない傾向も。

    磁気カードは他に栃木や群馬、島根でも県域統一のカードもあるし、まだまだ続くのではないだろうか。

    「トラフィカ」や「回数カード」も必須カード。無くなられては困る。

    • 例えば奈良交通「CI-CA」や阪急バス・阪神バス「hanica」、バスじゃないけど嵐電「らんでんカード」みたくICOCAやPiTaPaはじめ、全国のICカードが使えるけど「独自の味付け」をした(そこしか使えない)ICカードは普通に出てますし、それどころか京阪バスでは所有者のPiTaPaどころかICOCAにすら「今日は乗り放題で使いたいねん」と申告すると運転手さんが「よっしゃ分かったで」と1dayチケット乗っけたり(1day分の大人650円はあらかじめチャージされてる必要あります念の為)、京阪バスグループだと登録しとくと路線バスにICOCAにポイントサービスくっつけてみたり(普通運賃で10回乗ると次の1回分タダ)とやる気のある事業者さんはその辺は普通にやってますよ。

    • コメントありがとうございます。

      おっしゃられているこれらのバス会社は「やる気がある」というよりも「サービス維持」であり、維持できる経営力・輸送需要があるから実現できているのかなと思います。ICカード化、もしくはシステム更新されると同時に割引が廃止になり、微々たる率の「ポイント」になったところは、余力がなく経営が大変であると予測できるので、仕方のないことなのかもしれません。

  2. 懐かしいな、私が修学旅行で乗ったのが日野RC320ターボ

    過給音ギンギンの縦6ターボ、同じ貸しきり使用に用いた日野RV(EF300型又はEF500型?)のV8型を搭載した型より出力は劣るものの実に打たれ強いエンジンでありました。

    エアロスターの初期のノンステはエンジンが左寄りに搭載されていた記憶がありますが、同時期に他社はエンジンを寝かせたり横置きにして対角線状にドライブシャフトとデフを繋いだりした中で、私は逆に縦置きでノンステを実現した三菱の技術に注目してました。

    巻き取り式の方向幕と言えば東海700系のC編成くらいしか思い浮かべなくなってしまいました。

  3. >方向幕もレア物に…

    その一方で無くなる気配すらない

    コピー用紙の行先表示(笑)

    それはさておいて、

    京都市バスは30年度新車から

    フルカラーLEDに仕様変更しますよ。

    在来車の改造が有るか無いのかは不明ですが。

    バスで消えたと言えば、

    ワンマン・ツーマン兼用車や

    キャブオーバーとセンターアンダーフロアエンジンかな?

    ツーマン車は保存車で残ってるけど、

    兼用となると???

    エンジンもボンネットは残ってますし、

    リアエンジンは今の主流。

    それ以外は???

    • 同じリヤエンジンでもトランスファーを用いてシャフトをUターンさせた日野RBと初代リエッセも霞むようにしか見なくなってしまった。

      何やら路線には就けない法の縛りができたとかで?

      ただねー、MTだとクラッチが辛くてね

      センターエンジンならギリギリにレインボウの日野CHかメルファ型なら地方で見るけど初代のW06エンジンは非力でね~後にH07からJ08へと進化したけど実用トルクはリエッセや現ポンチョのJ05が元気だったりするわけね

      ボンネットならいすゞBXDが各地で拝めるけど実はその間に隠れた名車なんて数えきれんくらいあるわけよね

  4. バスの方向幕も昭和55年頃から大型化され、スケルトンボディ普及する昭和58年頃までの数年だけだったけど前面の雰囲気がかなり違ってましたなあ。

    川崎車体製の昭和40年代後半のリヤウインドウが2枚連続ガラス構成で屋根近くまでの大きな窓だったけど、夜間の回送で走ってると後続車はどんな感じだったのだろうか。

  5. 方向膜、昭和30年代後半まで、布製で筆文字(手書き)んですよね。

    ICカードはいいんですが、割引が全くなくなってしまったのは残念です。

    バス会社としては、「IC金額式定期券」へ誘導したいようですが、いくつかのバス会社を乗り継いで移動する場合、それぞれの会社の「IC金額式定期券」を用意しなければならず、割引率から考えると、かつてあった関東近辺5,000円で購入した共通カードで5,750円利用できる物がありがたかった。

    カードの印刷コストや販売・集計の手間がないのだから、Suica・Pasmoの利用でも、以前のように一定の利用金額忍耐して、割引またはプレミアをつける様なサービスを行ってほしいです。

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