中国の鉄道駅にセキュリティチェックが導入されたワケ 空港とは「似て非なるもの」
日本の鉄道駅では空港のようなセキュリティチェックは行われていませんが、海外ではセキュリティチェックを行っている鉄道駅もあります。その代表格といえる中国の鉄道駅では、なぜセキュリティチェックが導入されたのでしょうか。
高速鉄道から地下鉄までチェック
飛行機に乗ってどこかに行く場合、客は空港の保安検査場でセキュリティチェックを受ける必要があります。飛行機の出発直前に空港に来たら検査場に長い行列ができていて、「乗り遅れたらどうしよう」と不安になった方もいるでしょう。
一方、日本の鉄道駅ではセキュリティチェックを行っておらず、保安検査場もありません。しかし、海外では鉄道駅でセキュリティチェックを行っている国もあります。その代表格といえるのが、中国の鉄道です。
中国のおもな鉄道駅は、きっぷ売り場と待合スペースにそれぞれ入口を設けていて、完全に分離しています。つまり、きっぷ売り場できっぷを購入したら、いったん駅舎の外に出て待合スペースの入口に向かう必要があります。多くの場合、待合スペースの入口付近に検査場があり、ここでセキュリティチェックが行われているのです。
中国の鉄道ではなぜ、セキュリティチェックが行われているのでしょうか。日本語の『中国鉄道時刻表』を発行している中国鉄道時刻研究会の何ろく代表(「ろく」は王へんに力)に話を聞きました。
――中国の鉄道では、いつごろからセキュリティチェックが行われているのでしょうか。
X線検査機による荷物検査は1987(昭和62)年に試行され、1990年代から普及しました。それ以前も、おもな駅では抜き打ちで荷物を開けて中身を確認するといった検査が行われています。ボディチェックは2010年代から始まりました。
――どの駅でも行っているのですか。
国鉄は列車の種類にかかわらず、ほとんどの駅で行っています。利用の少ない駅や無人駅では行いません。大都市の地下鉄や長距離バスのバスターミナルでも行っています。路面電車や都市内のバスでは行っていないところがほとんどですが、新疆ウイグル自治区のウルムチで運行されているバス高速輸送システム(BRT)は、セキュリティチェックを行っています。
北京とかでは、地下鉄でもX線を使ったセキュリティチェックやっていますが、どうもまともにチェックしている様にも思えず、きっとあれは雇用対策の意味の方が大きいのではないかと思いました。
余裕をもって10分早く駅に来る乗客が増えたら日本の鉄道はサービス水準を維持できない。この指摘に衝撃を受けたよ。
手軽かつ厳格なボディチェックにしてくれないと困る
矛盾した文章ですね。