アメリカ宇宙軍創設、実際のところは? そのお仕事の中身と実現の可能性

トランプ米大統領が宇宙軍創設を指示したとのニュースが世界を駆け巡りましたが、コトはそうすんなりと進みそうにありません。実際のところ、どのような役割を担う組織で、そしてその実現性はどの程度のものなのでしょうか。

にもかかわらず、宇宙軍はなぜ必要とされているのか

 ここまで見てきて、こう思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「空軍宇宙コマンドがあるのになぜ宇宙軍が必要なの?」

 実は、宇宙軍が必要だと考える人々は、まさに空軍のなかに宇宙空間をつかさどる組織が属していることに対して危機感を感じているのです。

 現在、宇宙空間はアメリカにとって決して安全な空間ではありません。たとえば中国は2007(平成19)年に最初の人工衛星破壊実験を行って以来、敵の人工衛星を攻撃する「対衛星兵器」の開発に力を入れていて、ロシアも同様の兵器の実験を行っているとされています。

 一方で、現在空軍宇宙コマンドが属するアメリカ空軍は、当然ながら宇宙空間のみを担当しているわけではありません。戦闘機や爆撃機、輸送機やそれに搭載する武器弾薬そのほかの物資の管理などで大忙しな組織です。つまり、とてもではありませんが、宇宙空間に対する脅威のみに対して莫大な予算や人員を割くことはできないのです。

 こうした現状をふまえれば、宇宙空間に特化した組織を空軍内部に設けておくのではなく、そこから切り離して文字通り宇宙専門の軍を設立すべきではないか、というのが宇宙軍新設に関する主要な意見です。実際に、近年中国ではこうした宇宙空間やサイバー空間を専門とする「戦略支援部隊」という部隊が新設されています。

この記事の画像をもっと見る(4枚)

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. アメリカ軍のシステムを考えればフォースユーザに当たる統合軍の機能別で戦略軍が今でも宇宙系の仕事をしている。

    ここに書いているのはフォースプロバイダーの話で実は空軍の宇宙コマンドだけではなく陸軍宇宙・ミサイル防衛コマンドや陸軍部隊戦略コマンド、海兵隊戦略コマンド、海軍艦隊総軍(戦略潜水艦)、空軍地球規模攻撃軍団があって、お仕事をするユーザーが必要とする戦力をプロバイダーが準備、訓練をすると分けられている。

    その辺を理解してないとぐちゃぐちゃな話になるし、宇宙軍が独立して各軍から取り上げると、訓練/準備が分かれてぐちゃぐちゃになるだろうな。

    マティス国防長官が懸念しているのはそういう点に関して懸念してるのだろう。

    戦略原潜の乗組員を海軍と宇宙軍が教育するのは二度手間という話になる。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス