自衛隊のクリエイター集団、教材整備隊とは? 航空機模型も完全自作、担うは教育支援(写真24枚)

図面と写真があればOK、航空機模型もゼロから作製

 印刷隊は統括班、編集班、製版班、印刷班、製本班で編成されていて、部隊や学校で使用される教程や教範(教科書)、そして訓練資料などを作製しています。ほかにもパイロットが操縦時に使う航空路図誌や、隊内に掲示される各種のポスター、そして我々の目に触れることもある募集広報用のパンフレットなども作っています。

 写真製図隊は統括班、製図班、映像班で編成されていて、おもに視聴覚教材を扱っています。各地の航空祭での撮影や、広報用のPR動画などもここで作製しています。

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ソリッドモデルのC-130Hにタイヤを取り付ける(矢作真弓撮影)。

 教材整備隊は航空自衛隊だけで使うものを作っている訳ではありません。指揮系統を通じた依頼であれば、陸上自衛隊や海上自衛隊、そして防衛大学校からの依頼も受け付けるとのことです。なかでも多いのが、航空機の模型であるソリッドモデルだそうです。

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ソリッドモデルの製作工程。左にある木型から作る(矢作真弓撮影)。
木型からゴムを流し込む型を作って、完成したT-4ブルーインパルスのソリッドモデル(矢作真弓撮影)。
大型の模型は後ろに並べてある木材から作る。これは1/10スケールのT-7練習機(矢作真弓撮影)。

 このソリッドモデルですが、対象の図面と写真があれば作ることが可能だといいます。その作り方はまず、図面や写真を参考にして木を削り出し原型を製作します。この原型を枠で囲い、そのなかにシリコンゴムを流し入れてゴム型を作ります。その後はゴム型から製作した各部品を組み立てて研磨します。最後には塗装して、日の丸や機体番号などのデカールを貼り完成です。

 ひとつのソリッドモデルを作るには、平均して10時間ほどの時間がかかるそうです。こうしたソリッドモデルは教材として使用されるほか、建物内の玄関や司令室などに展示されています。

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コメント

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2件のコメント

  1. 毎回、興味深い写真記事ですね。

  2. 教材整備隊の方と実機で陪席してみたい