「ジャンボジェット」政府専用機の27年 引退迫る日本国内最後の旅客用747型機(写真11枚)

実はまだまだ飛べる? なぜ引退することになったのか

 その後、2014年には日本の空から「ジャンボジェット」民航機は引退しました。政府専用機が日本に残った最後の「ジャンボジェット」旅客機です。航空自衛隊は政府専用機のメンテナンスをJALに委託していましたが、「ジャンボジェット」の引退で予備パーツや工具も無くなり2019年以降はJALでメンテナンスができなくなることがわかりました。そのため、政府はボーイング777-300ERを新しい政府専用機として購入することを決めたのです。

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千歳空港に到着した新型政府専用機(画像:航空自衛隊)。

 1機目の777-300ERは2018年8月17日に到着しており、12月には2機目が日本へ到着する予定です。2019年3月末で現在の747型政府専用機は引退し、777-300ERに任務を引き継ぎます。

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現用の747型政府専用機。タラップをつけた様子(月刊PANZER編集部撮影)。
航空自衛隊特別航空輸送隊の隊舎入り口にて(月刊PANZER編集部撮影)。
特別航空輸送隊隊舎にて、政府専用機に搭乗した歴代首相からの色紙(月刊PANZER編集部撮影)。

 しかし747型政府専用機も引退するとはいえ整備が行き届き、飛行時間も多くないことからまだ飛行も可能です。地元の千歳市でも政府専用機は地域のシンボルということで関心を示し、航空自衛隊では747型機の第二の活用法を募集しているようですが、なにせあの大きさです。どうなるのでしょうか。できれば簡単にスクラップにだけはして欲しくないものです。

【了】

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Writer: 月刊PANZER編集部

1975(昭和50)年に創刊した、40年以上の実績を誇る老舗軍事雑誌(http://www.argo-ec.com/)。戦車雑誌として各種戦闘車両の写真・情報ストックを所有し様々な報道機関への提供も行っている。また陸にこだわらず陸海空のあらゆるミリタリー系の資料提供、監修も行っており、玩具やTVアニメ、ゲームなど幅広い分野で実績あり。

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コメント

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4件のコメント

  1. 日航の事故では瓢箪形の胴体に圧力が均等に分散されないとか、当時は1系統の油圧とかSR44とLR44の短距離用と長距離用の離発着回数の耐久性とか、自分は全日空の同機種に搭乗しましたが、確か?二階席に上等級席が配置されてましたが様々な配列があるようですね。
    自分はロッキードのトライスターが好きでしたが一度も乗ることができませんでした。
    自分の車も一部の部品が供給されなくたった年代物なのですが部品の欠品で葬るのもかわいそうなので手放せないでいますが本腰の製品が去る現代は寂しいかぎりですね。

    • 現代が寂しい訳ではありません。あなたの年代物のお車がデビューした時代にも、同じ様に思った旧車オーナーは居られたことでしょう。

      諸行無常。

  2. B747は言っても日本の航空史にとっても金字塔なので、もし許されるのなら機密部分を解除して1機は展示用に残してもらってもいいような気がする(NCAさんのは貨物機だから中入っても大抵の人がポカーン状態になると思うしなぁ)。JALANAは言ってもほぼ砂漠送りにしたしなぁ……。

  3. ジャンボジェット導入は、当時日本からアメリカ東海岸まで直行できる機体だったという事情もあったように思う。
    個人的初飛行が沖縄海洋博への往復の747だったから、日の丸ジャンボが消えるのは寂しい。
    737、747、767は乗ったが、ダグラス系の旅客機に乗れなかったのも悲しい。