それでも「オスプレイ」が欲しいワケ すでにある大型輸送ヘリと併用したい陸自の思惑

陸自に「オスプレイ」の暫定配備が始まります。大型輸送ヘリ「チヌーク」も保有していますが、もちろん前者にできて後者にできないことや、その逆もあります。どのような活用を想定しているのでしょうか。

「チヌーク」はもう不要なのか?

 そう考えると、自衛隊は敵の上陸を一度許してしまうことになるのかもしれません。そして、この「敵に上陸されてしまった場合」にこそ、「オスプレイ」の飛行速度と航続距離が活かされることになるのです。

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水平飛行モードにして駐機するオスプレイ。エンジンの点検を行う際にはこうしてエンジンを水平にする(矢作真弓撮影)。
「オスプレイ」からファストロープで降りてくる陸上自衛隊官たち。「オスプレイ」の挙動は「チヌーク」とは違うようで、1名ずつ慎重に降りていた(矢作真弓撮影)。
米海兵隊のオスプレイから降りて戦闘展開する陸上自衛官。オスプレイ導入を進める陸上自衛隊では、こうした日米共同訓練が活発に行われている(矢作真弓撮影)。

「チヌーク」はどんなに頑張っても300km/h以下の速度でしか飛べませんが、「オスプレイ」であれば、500km/h以上で飛行することが可能です。また、空荷の「オスプレイ」であれば、約3600km飛行することができます。この距離は、札幌から南西へ飛行した場合、香港まで到達することができる距離です。対する「チヌーク」は陸自が持つ「JA」型の場合、約1030kmほど飛行できることから、おおむね札幌から大阪まで飛行できることになります。こうした飛行性能が島しょ防衛において重要な要素になってくるのです。

 もし敵が我が国の島に上陸して、強固な防御陣地を築いてしまった場合、地形や気象状況などに左右されるものの、こちらは相当な準備をしないと、防御する敵に太刀打ちできないと言われています。それは、常に動きながら前進する攻撃側よりも、遮蔽物に身を隠せる防御側の方が有利になる場合が多いからです。そのため陸上自衛隊は、敵の防御準備行動を遅らせるために、「オスプレイ」によって陸上自衛隊の部隊を迅速に前進させて、我の主力が到着するまで敵の行動を妨害し続けなくてはならないのです。

 当然のことながら、上陸予定地点に「オスプレイ」だけが突っ込んでいっては、敵の的になってしまい、たちまち撃墜されてしまうでしょう。「オスプレイ」が行動する前には、航空自衛隊の戦闘機や、海上自衛隊の護衛艦などによる遠距離の攻撃を仕掛け、ある程度の敵部隊の勢力を減らしてから、上陸作戦をメインに行動する水陸機動団や、ほかの即応機動部隊とともに、「オスプレイ」は目的地に物資と人員を送り込むのです。

 その後に、陸上自衛隊は「チヌーク」や海上自衛隊の輸送艦やエアークッション艇などと協力して、さらなる増援を送り込みます。

「オスプレイ」は味方の攻撃後に、水陸機動団などと共に目標地域に向けて上陸を果たします。大げさに言ってしまえば、「オスプレイ」は陸上自衛隊航空部隊の「切り込み隊長」的な役割が期待されているのです。

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コメント

2件のコメント

  1. この記事おかしい。陸自がオスプレイを欲しがってないのは軍事関係者では有名。あ上が勝手ににきめたし買ってくれるの断ると後が怖い。それにオスプレイ導入が他の航空隊に皺寄せきてる。予算人員あらゆること。

  2. 固定翼機の地上攻撃で安全確保できるレベルの脅威なら、なんでそこまで価値のない離島奪還を急がにゃならん?水陸機動部隊と一緒に突っ込ませるならそもそもオスプレイの速度も航続距離もいらないよね?

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