それでも「オスプレイ」が欲しいワケ すでにある大型輸送ヘリと併用したい陸自の思惑

陸自に「オスプレイ」の暫定配備が始まります。大型輸送ヘリ「チヌーク」も保有していますが、もちろん前者にできて後者にできないことや、その逆もあります。どのような活用を想定しているのでしょうか。

やっぱり「チヌーク」もほしい理由

 では「チヌーク」はどうなのでしょうか。確かに、「オスプレイ」は、飛行速度が速く、航続距離も「チヌーク」と比較して長いことから、迅速に目的地まで到着することができます。ただし、「オスプレイ」は機内に陸自が保有するクルマを搭載することができません。機外にクルマを吊下げることはできるのですが、そうすると飛行速度が遅くなります。「チヌーク」であれば、陸自の高機動車や小型トラック(パジェロ)などを機内に搭載することができるので、飛行性能を落とすことなくクルマなどを空輸することができます。

Large 20180924 01
ファストロープを使って次々と降りてくる陸上自衛官。ホバリング中のヘリコプターは敵に狙われやすいため、島しょ防衛では不向きか(矢作真弓撮影)。

 物資の搭載量も「オスプレイ」が機内に約9tの重量物を搭載できるのに対し、「チヌーク」は約10tまでの重量物を搭載することができます。この1tの差は大きく、作戦を計画する上で重要な項目となります。

 そうしたことから分かるように、「オスプレイ」は戦闘の初期から後期まで幅広く運用され、「チヌーク」は戦闘の中期から後期まで運用されるということが見えてきます。陸自航空部隊の「切り込み隊長」であるオスプレイと、「しんがり」を務める「チヌーク」は、それぞれの特徴と活かして活躍することでしょう。

 ちなみに、陸自の保有するCH-47J型は、少しずつですが退役が進み、その姿を消しています。改良されたCH-47JA型が主力となりますが、「チヌーク」シリーズ最新のCH-47Fと同等性能の機体の導入も進んでいるということです。ただし、見た目はJA型と同じで、よく見ないと見分けが付かないそうです。

 陸自航空の将来を担う「オスプレイ」と「チヌーク」。この両機の動向に目が離せません。

【了】

この記事の画像をもっと見る(9枚)

最新記事

コメント

2件のコメント

  1. この記事おかしい。陸自がオスプレイを欲しがってないのは軍事関係者では有名。あ上が勝手ににきめたし買ってくれるの断ると後が怖い。それにオスプレイ導入が他の航空隊に皺寄せきてる。予算人員あらゆること。

  2. 固定翼機の地上攻撃で安全確保できるレベルの脅威なら、なんでそこまで価値のない離島奪還を急がにゃならん?水陸機動部隊と一緒に突っ込ませるならそもそもオスプレイの速度も航続距離もいらないよね?

記事ランキング

  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  3. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  4. 片山さつき大臣「実態調査はじめます」 街のクルマ屋の「保険代理店打ち切り」問題に新局面 ビッグモーター事件の余波に再び切り込む!
  5. ロシア海軍の潜水艦に「異変」! 衛星画像の分析で明らかに 船体に“巨大な傘”を設置か イギリス国防省が指摘
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開