都会を支える深夜のバス事情 終電後も座って帰宅 終電の「寝過ごし救済」も

都会を中心に、終電前後の深夜を走る路線バスが運行されています。その多くは都心から郊外へのベッドタウンへの路線ですが、なかには、少し変わったバスも。ところによっては、終電後もタクシーを使わずに帰宅できる手段があるのです。

三鷹行きがなぜ銀座発? 深夜急行バスにバブルの名残

 中央線沿線を中心に路線を持つ関東バスの深夜急行バスは、これまで挙げたようなバスとは少し性格が異なります。路線は2本ありますが、発車地はいずれも銀座。四谷三丁目、新宿駅東口および西口、中野坂上と停車し、そこから1本は吉祥寺駅へ、もう1本は三鷹駅へ向かいます。いずれも、中野坂上駅前以降は降車のみとなり、西武新宿線とJR中央線のあいだに位置する地域など、電車の駅から歩くには遠い場所を経由していきます。運行は平日のみで、運賃は吉祥寺までが1950円、三鷹までが2060円です。

 始発地の銀座は、関東バスの営業エリアから大きく離れた場所です。大ターミナルである新宿も経由しますが、なぜ銀座発なのでしょうか。理由は、この路線の成り立ちにあります。

 同社の深夜急行バスの運行開始は1990(平成2)年のこと。バブル経済最盛期であり、銀座という街の最盛期でもありました。関東バスの担当者によると、当時は利用者がかなり多く、増便することもしばしばあったそうです。しかし時代のあおりを受け、緩やかに利用者は減っていきます。2015年には、もともと24時30分発と24時50分発の2便あった三鷹駅行きのうち、先発の便を吉祥寺行きに変更しました。

 この銀座発の深夜急行バス、利用者の大半は終電を逃した人ではなく、リピーター。行きは電車などで会社の最寄り駅へ、そして帰りはこの深夜急行バスで自宅へ、という「通勤」の需要が大きいのだそうです。ちなみに車両も特殊で、座り心地のよい特注の座席を配備した路線バス車両を使用。観光バス仕様の車両よりも運行コストを下げつつも、乗り心地を良くしています。

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西東京バスが毎年12月に運行している「寝過ごし救済バス」の概要(2017年運行時)。高尾発で八王子へ向かう(画像:西東京バス)。

 なお、銀座を経由し中央線方面へ向かう深夜急行バスは、西東京バスが新橋始発で運行している河辺行き、高尾行きもあります。不況といわれて久しいバス事業ですが、各事業者がニーズに合ったバス路線を運行しているのです。

【了】

※記事制作協力:風来堂

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コメント

1件のコメント

  1. とは言え一番望ましいのは通勤電車が24時間化することなんだけどなあ

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