相次ぐ海上橋への船舶衝突 周防大島、関空、阪神高速も… 「想定外」に安全対策はあるのか

2018年9月から、海上に架かる橋に相次いで大型の船舶が衝突し、大きな被害が生じています。このような事故は想定が難しい側面も。安全対策はあるのでしょうか。

「想定できない」安全対策どうすれば

 阪神高速湾岸線は、多くの区間で海上を橋が通っていますが、このような船舶の衝突は、起こり得ることなのでしょうか。

「初めてとは言い切れませんが、非常に稀です。橋脚の根本にあたるコンクリート支柱に小さな船などが接触することはこれまでにもあったと思いますが、桁を直接支える梁の部分に当たることは、想定されていません」(阪神高速道路)

 橋に損傷を与えるような重量を持つ船が下を航行する環境であれば、それを考慮して橋桁の高さを決めることはあるものの、損傷個所は、そのような船が通れる環境ではないといいます。そもそも、今回衝突した台船はそれほど高さのある船でもありません。にも関わらず、橋脚の梁にまで当たったことについて、事故当日は周辺の水位が相当上がっていたためと阪神高速道路は分析しています。

「湾岸線はほぼ海上を通っています。『ここが危ない』という特異なところがわかれば、対策はできるかもしれませんが、船がどこに流れ着くかもわかりません。ハードの対策は困難なところがあります」(阪神高速道路)

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阪神高速湾岸線の橋脚へ台船が衝突。右側に並行する県道は橋げたのずれなどが生じ、通行止めとなっている(阪神高速道路の画像を加工)。

 では、船への対策はどうなっているのでしょうか。海上保安庁は関空連絡橋へのタンカー衝突後、9月14日に船社および代理店などの関係団体に対し、荒天避泊(避難のための停泊)にかかる指導を要請。荒天を避けるために大阪湾で錨を下ろし停泊する場合、連絡橋などとの衝突を十分回避できる海域において行うよう指導するとともに、その監視を厳重に行うとしています。また、事故調査結果などを踏まえ、より詳細な運用を決めていくとのことです。

 ただ、高さ制限を超える貨物船が衝突した周防大島の件については、「橋の高さを海図などで確認することは、航海者の一般的な知識としてもっていないといけないこと」とのこと。対策をどうこうする以前の話だといいます。

【了】

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