元「日本最長距離を走るバス」運行終了へ 本州~九州の夜行バス、古参の撤退相次ぐ現状(写真22枚)

かつて日本最長距離を走るバスだった名古屋~長崎間の夜行高速バス「グラバー号」が、2018年11月をもって運行終了。ここ数年、本州~九州間の夜行バスで廃止や運行撤退といった動きが相次いでいますが、現状はどうなっているのでしょうか。

厳しさを増す夜行高速バスを取り巻く環境

 夜行高速バスを取り巻く環境は、厳しさを増しています。LCCは依然として拡大傾向であり、大都市と地方都市を結ぶ路線の開設が今後も続くことが予想されます。さらに、バス乗務員不足もますます深刻化しており、拘束時間が長い割に収益を得にくいツーマン運行の長距離夜行路線は、これ以上拡大させたくないというのが本音なのではないでしょうか。このほか、世界情勢の不安定化という要素も見過ごすことができません。現に、近年の燃料費高騰が懸念化しつつあり、この傾向がさらに続けば、バスの運行自体にも影響が出かねません。

 以上のことを考慮すると、今後、夜行高速バスの運行から撤退する事業者がさらに増える可能性があると同時に、路線の集約も進むのではと考えます。もし、今後も残る可能性があるとすれば、次のような路線に限られてくるのではないでしょうか。

・完全ワンマン運行などで効率化できる路線

・東京~大阪間のように複数グレードの設定が可能で、トータルで収益が見込める路線

・乗車率が高く、かつ運賃収入がそれなりに見込める路線

・変動制運賃を上手く活用することで収益を上げている路線

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関西空港などを拠点とするLCCのピーチ・アビエーション。九州本土は福岡、宮崎、長崎、鹿児島に就航している(須田浩司撮影)。
名古屋~北九州・荒尾線「げんかい号」。1999年6月をもって運行終了となった(須田浩司撮影)。
名古屋~佐世保線「西海路号」。名古屋鉄道は1999年3月に運行から撤退している(須田浩司撮影)。

 ライバル交通機関(特にLCC)の台頭に、深刻な乗務員不足、燃料費高騰と、夜行高速バスを取り巻く環境はかつてないほどの厳しさになっています。運行する事業者と各路線の動向に目が離せません。

【了】

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Writer:

自称「高速バスアドバイザー」。運行管理者資格所有。高速バス乗車1100回以上。 紙原稿・ネット原稿・同人誌・ブログなどを通じてバス・鉄道を中心とした 「乗りもの旅」の素晴らしさを伝える活動を行う。北海道在住。

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コメント

1件のコメント

  1. 盆や正月、GWなどはLCCもかなり高額になるから、その期間だけは高速バスも需要が高くなるとは思うが、それより何よりも運転士の確保が困難だろう。一般の路線バス同様、運転士不足の問題はもう待ったなしな気がする。

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