短縮されつつある国道の「冬季通行不能区間」 しかし区間数は増加のワケ

道路の除雪が行われず、一定期間ずっと通行止めになる「冬季通行不能区間」。国道ではこうした区間の総延長が少しずつ短くなっている一方で、区間数としては増加しています。

「通年通行化」地元は大喜び 高まる重要性

 既存の道路を改良し、17.7kmもの冬季通行不能区間を解消した例もあります。国道347号のうち、宮城県大崎市と山形県尾花沢市の県境部に位置する鍋越峠(なべこしとうげ)区間です。

 この区間は12月から4月末まで通行止めとされていましたが、2011(平成23)年3月の東日本大震災直後に、緊急物資輸送路として利用できなかったことから、太平洋側と日本海側を結ぶルートのひとつとして重要性が再認識されました。宮城・山形両県で拡幅や雪崩対策施設の整備など、道路改良に取り組み、2016年12月に通年通行化が実現。交流人口の拡大、雇用創出や観光振興にもつながるとして、両県で大々的に記念式典も催されました。

 ただし現在も、冬季に通行できるのは7時から19時までのあいだです(2017年度実績では12月から3月末まで)。宮城県北部土木事務所によると、朝の開放に向けて夜間、集中的に除雪しているといいますが、雪の強さによっては昼間も通行止めになることがあるそうです。夜間の交通開放については、「通年通行化から2年しか経過していないこともあり、通行や積雪状況の蓄積が十分ではありません。データを集めたうえで、今後どのような対策が必要かを判断していきます」と話します。

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通年通行となった国道347号の宮城・山形県境部付近。谷側に張り出す形で必要な幅員が確保された箇所もある(画像:宮城県北部土木事務所)。

 近年、国道などにおいて、大雪で多数の立ち往生車両が発生し、通行止めになる事例が多く発生しています。国土交通省は2018年度冬から、過去に立ち往生が発生している箇所や、勾配が5%(100m進むと5m上がる/下がる)以上の峠道を中心に、「予防的通行規制」を導入。本格的な降雪の1~3日前から当該区間の通行止めを予告し、広域な迂回などを呼び掛けたうえで、通行止めのあいだに集中的な除雪を行うそうです。

 そうした広域の迂回を検討してもらうためにも、国土交通省は道路ネットワークの確保に重要なルートについて、冬期通行不能区間を順次解消していくとしています。

【了】

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