陸自ヘリの救助活動、実際どうやっているの? 2015年9月、鬼怒川氾濫に飛んだUH-60JA

海や空とは異なる陸の事情とは?

 ちなみに、海上自衛隊と航空自衛隊もUH-60Jという、ほぼ同じ性能を持つ機体を持っていて、海上自衛隊は「降下救助員」と呼ばれる隊員が、航空自衛隊では「救難員」と呼ばれる隊員が要救助者の救助にあたっています。「降下救難員」も「救難員」も厳しい訓練を乗り越えた者だけが、その専門職に就くことができますが、陸上自衛隊では海空自衛隊のように「救助」を専門としたスペシャリストを養成しているわけではありません。

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要救助者の下へ降りてゆく海上自衛隊の降下救助員(矢作真弓撮影)。

 実は陸上自衛隊の場合は、機上整備員が本来の任務に付随して行われる「付帯任務」として、救助任務にあたっているのです。訓練も、普段の作業の合間を縫って、ホイストなどを使用した訓練を独自に行っているといいます。

 こうした救助活動を実施できるのは、UH-60JAだけではありません。同じく陸上自衛隊が保有するUH-1Jもホイストを装備していることから、要救助者などを直接、機内に引き上げて救助することができます。

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要救助者を機内へと運び入れる陸上自衛隊のUH-1J(矢作真弓撮影)。
青い洋上迷彩を施した航空自衛隊のUH-60J(矢作真弓撮影)。
要救助者を吊り上げる海上自衛隊のUH-60J(矢作真弓撮影)。

 大災害などの困難な現場に自らの身を投じて、要救助者を救助することができるのは、ひとえに高い使命感を持っているからなのでしょう。全自衛官は入隊時、万が一の際には「事に臨んでは危険を顧みず、身を持って責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえる」という、「服務の宣誓」を行いますが、それを体言しているというわけです。

【了】

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Writer: 武若雅哉(軍事フォトライター)

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

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コメント

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1件のコメント

  1. 宇都宮駐屯地のUH-1Jなら鬼怒川でタッチアンドゴーやってます。
    市民説明無しに20年前エキュレイユで長時間上空偵察して勝手にタッチアンドゴーの演習エリアとして
    ほぼ毎日演習してる。隣は河川ゴルフ場だと配慮して?何故か住宅の有る町の方寄にタッチアンドゴーしてやがりますよアノ連中! 河川敷の土手から数百メートルの所ですよ。もうアホなの?市民の安全や平温を
    打ち消しても自衛隊いいのか?と言う事に怒り心頭です。
    宇都宮駐屯地のヘリ救助は聞いたことがないのでハッキリ言って不信感しか無い。