進化した電車の暖房装置 座席の変化にあわせて暖房の設置方法も変化

鉄道車両の暖房装置は多くの場合、座席の下に設置されています。しかし、設置方法は足元スペースの拡大とともに変わってきました。使用環境の違いから床下に暖房装置を設けたり、いまも昔ながらの方法を採用したりするケースもあります。

軽量化で「移転」した新幹線の暖房

 新幹線では、高速運転を行うため可能な限り軽量化を図っています。そのため座席下のシーズヒーターも付いていません。

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新幹線の座席にはヒーターが付いておらず、床下のヒートポンプから壁にある排気口に暖気が流れるようにしている(児山 計撮影)。

 新幹線の空調は床下にある大容量のヒートポンプで行い、荷棚の下にある吹き出し口から冷気と暖気を出しています。床下から温度調節した空気を排出する際、冷たい空気は上から下へ、暖かい空気は下から上に流れてしまうので、吹き出し口をどこに設置するかは快適性に大きく影響します。

 通勤型電車の空調はかつて、冷房はおもに屋根上に設置。暖房は座席下のシーズヒーターというように、設置場所と役割を分担していました。そのころの冷房もシーズヒーターと同様、オンとオフくらいの制御しかできず、きめの細かい温度設定はできませんでした。

 しかし最近では、屋根上の冷房装置は冷暖房両方の機能を持つエアコンに変わり、インバーター制御で1度単位の細かな温度設定が可能となりました。つまり、シーズヒーターがなくても車内を暖めることは可能ですが、暖かい空気は下から上に流れるため、車内全体を効率よく暖めるには足元の暖房も有用ということで、シーズヒーターと並行で使われているのです。

 車内をうまく保温しつつ、なおかつ空気の流れを最適化するために、空調装置も日々進歩しています。

【了】

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Writer:

出版社勤務を経てフリーのライター、編集者に。教育・ゲーム・趣味などの執筆を経て、現在は鉄道・模型・玩具系の記事を中心に執筆。鉄道は車両のメカニズムと座席が興味の中心。座席に座る前に巻尺を当てて寸法をとるのが習慣。言うなれば「メカ&座席鉄」。

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コメント

2件のコメント

  1. 都内首都圏の片側4ドア通勤車は暖房要らないよ。

    それだけ混むし、乗車時間も長くないし。

  2. 20年ほど前の東海道線はまだ113系が走っており

    冬の朝の国府津始発、平塚始発の113系車両は普通車、グリーン車とも冷蔵庫のように冷えており

    品川に着くくらいまで暖かくならなかったので、3分後の暖かい211系の方を選んで乗っていた気がします。

    確かに今のE231系、E233系では暑すぎたり寒すぎたりということがないので、快適に通勤できる気がします。

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