進化した電車の暖房装置 座席の変化にあわせて暖房の設置方法も変化

鉄道車両の暖房装置は多くの場合、座席の下に設置されています。しかし、設置方法は足元スペースの拡大とともに変わってきました。使用環境の違いから床下に暖房装置を設けたり、いまも昔ながらの方法を採用したりするケースもあります。

やけど防止の板でふさがれた座席の下

 この季節、電車の席に座ると足元がポカポカと暖かくなることがあります。これは座席の下に、電気をニクロム線に通して暖める電気ストーブのような構造の「シーズヒーター」という暖房が組み込まれているためです。

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ケコミ板で塞がれた座席の下。このなかにシーズヒーターが組み込まれている(児山 計撮影)。

 ニクロム線はヒーターパイプで覆われていますが、直接触ったり荷物が当たったりすると、やけどや破損の危険があります。そのため、座席の下は「ケコミ板」という穴の開いたステンレス板でふさがれています。

 このシーズヒーターは細かい温度調節が苦手で、基本的にオンとオフのいずれかしか選択できません。そのためときには、ふくらはぎの辺りが猛烈に熱くなるといったこともありました。

 ところが最近の新しい電車は、座席の下にケコミ板がありません。ということはシーズヒーターもないはずですが、ほんのり暖かい空気は従来の座席と同様に感じることができます。

 足元にあったシーズヒーターはどこへ行ったのでしょうか。

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2件のコメント

  1. 都内首都圏の片側4ドア通勤車は暖房要らないよ。
    それだけ混むし、乗車時間も長くないし。

  2. 20年ほど前の東海道線はまだ113系が走っており
    冬の朝の国府津始発、平塚始発の113系車両は普通車、グリーン車とも冷蔵庫のように冷えており
    品川に着くくらいまで暖かくならなかったので、3分後の暖かい211系の方を選んで乗っていた気がします。
    確かに今のE231系、E233系では暑すぎたり寒すぎたりということがないので、快適に通勤できる気がします。