布製タイヤカバー、その実力は 新「チェーン規制」に適合 「本来は緊急用」

タイヤチェーン必須の「チェーン規制」が、2018年度の冬から導入されます。その規制に適合するチェーンの種類には、金属や樹脂製チェーンのほか、「布製タイヤカバー」も含まれますが、どのくらい「使える」ものなのでしょうか。

なぜチェーン規制適合となった?

「オートソック」は近年、自動車メーカーの純正品にも採用されているなど、布製チェーンは徐々に普及していますが、その商品カタログにもチェーン規制時には通行できない場合がある旨が注意書きされています。

 それがなぜ今回、国土交通省が導入する新たなチェーン規制で適合となったのでしょうか。国土交通省道路防災対策室によると、現在の法令ではタイヤチェーンの性能を規定する基準がないことが理由のひとつに挙げられるそうです。

 法令において「タイヤチェーンとは具体的に何か」を示しているのは、「道路運送車両法の保安基準」第9条第4項の「タイヤ・チェーン等は走行装置に確実に取り付けることができ、かつ、安全な運行を確保することができるものでなければならない」という条文のみ。このため、物理的に取り付けるものではないスプレータイプは対象外としたものの、布製タイヤカバーについては対象に含めたといいます。

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金属や樹脂製などのチェーン(2018年11月、中島洋平撮影)。

 国土交通省道路防災対策室によると、今後「チェーン規制」が行われる場合には、全国一律で布製タイヤカバーについても「可」にするとのこと。ただ、経過を見たうえで変更もあり得るそうです。

 なおオートバックスセブンによると、布製タイヤカバーは乾燥路を走行すると摩擦で切れやすいそうです。「規制区間を通過したら外すのがよいでしょう」と話します。

【了】

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