海自が飛行機を飛ばすワケ 厚木基地P-1保有の航空隊司令に聞く「日本の海の守りかた」

なぜ海自の固定翼哨戒機はそんなに充実しているの?

 日本の人口や経済規模に対する陸海空自衛隊の隊員数は、ほかの国に比べると、明らかに小規模です。それなのになぜ、哨戒機だけが例外的に充実しているのでしょうか。2018年現在のところ唯一となるP-1実働部隊、厚木基地(神奈川県)の第3航空隊司令を務める藤澤 豊 1等海佐は、哨戒機の重要性について以下のように語ります。

「日本はご存知の通り四方を海に囲まれている国ですから、外からの脅威は海を介して来ます。もちろん脅威が無ければ幸いですが、不法行動するような外国の船舶などもあるかもしれません。日本の立ち位置としては、つねに周辺海域に目を配らせて、不法行動する者がないかを監視する必要があろうかと思います。そのなかにあって固定翼の哨戒機は、(ヘリに比べて)遠くまで飛行できますので、日本の周辺海域を監視するためには非常に有効です。ここ厚木だけではなく、北は八戸基地(青森県)、南は那覇基地(沖縄)まで、各地の航空隊が同様の任務を行うために哨戒機を保有しています」(藤澤司令)

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エアバスC-295MPA。離陸重量はP-1に比べ3分の1以下の双発機だが、それでも哨戒機としてはかなり大きな部類に入る(関 賢太郎撮影)。

 海域のパトロールだけならば、もちろん護衛艦などの艦艇も行っていますが、哨戒機は艦艇の10倍以上もの速度を持ち、短時間で広い海域を監視可能です。また1回の飛行で監視できる面積は、搭載する燃料量に依存します。実のところP-3Cでさえ、例外的とも言える大型機であり、多くの国で使われている哨戒機の大多数は、ひと回り小さい双発プロペラ輸送機や、ずっと小さいビジネス機をベースとした機種が主流です。大型哨戒機、しかも高性能なジェット機を多数そろえる海上自衛隊の哨戒機への力の入れ具合は、他国に比べまさに破格だと言えるでしょう。

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コメント

2件のコメント

  1. 大変ためになりました!
    海に囲まれた日本にとって哨戒機は重要なのですね!

  2. 冷戦たけなわの頃はP-3Cのみ約100機だったそうですが、配備数は減っても性能の向上で哨戒探知能力は向上しているのでしょうね。

    少子化で自衛隊も人手不足。取り分け海上自衛隊は任務が厳しいので志願者が少ないそうです。

    PKO等の海外での活動も増加しますから、外人部隊の創設も検討すべきかも知れません。

    しかし、やはり福利厚生を充実させる事により、先ずは日本人の志願者を増やすべきでしょう。