引退「営団6000系電車」 前面が左右非対称、その合理的なワケとは(写真70枚)

引退した6000系 第2編成の将来は?

 ちなみに、6000系の運転台は編成の両端だけでなく、中間の車両にもあります。しかし、中間車を端から端までくまなく見てみても、運転台らしきものはありません。

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6000系電車の簡易運転台(2018年12月21日、草町義和撮影)。

 一部の中間車は車端のロングシートの脇に大きな箱があり、箱の扉を開くと速度調節に使うレバーや計器類が現れました。これは「簡易運転台」と呼ばれるもの。運転士は脇のロングシートに座ってレバーを操作するのです。

 車両基地では検査や修理のため、編成を分割して車両を入れ替えたりすることがあります。簡易運転台は、そうした作業を行うときに使うもの。簡易運転台が設置されている部分の外側には、ライトも設置されています。

 6000系は何度か改良を重ねながら数を増やし、1990(平成2)年までに353両が製造されました。しかし、2010(平成22)年度に新型の16000系電車が登場すると、6000系は徐々に千代田線から引退。2018年の秋までに第2編成と第30編成の10両×2編成だけとなり、10月5日には通常の運転を終了。11月11日に引退記念の臨時列車も運転を終了しました。

 ただ6000系は東京メトロの車両としては引退しましたが、その多くはインドネシアの首都ジャカルタの都市鉄道に譲渡され、いまも南国の地を走り続けています。また、最初に製造された試作車3両は、訓練用車両として新木場車両基地(東京都江東区)内の訓練センターで使われています。

 東京メトロによると、引退したのちいまも残る第2編成の将来は未定とのこと。ほかの鉄道会社や海外に譲渡されるのでしょうか。あるいは「地下鉄車両の一時代を築いた名車」として保存されるのでしょうか。今後の動きが注目されます。

【了】

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コメント

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2件のコメント

  1. 左右非対称顔のかっこよさもさることながら、キノコ形の幅広の貫通路も良かったな。
    車両間を吹き抜ける風より、貫通扉開閉のバッタンの方がよほど不快!!
    本当は丸ごと1両の保存が希望だが、顔だけのカットボディで良いから保存されたい。

  2. 母方の祖母の家があった関係で母の里帰り(正確に言うと祖母は母が育った九州の家を払い千葉に移住した)で千葉に通ってた頃の「常磐線」は国鉄103系(1000番台)と営団6000系だったなぁ(途中で203系が出てきたけど)。
    営団6000系はとうとう全廃、国鉄103系1000番台は一部が105系に転用が図られたものの、こちらも227系1000番台の投入で淘汰されるのも時間の問題……。