懐かしの「JALのカバン」、それが物語る「日本人と海外旅行」の半世紀(写真31枚)

航空会社のロゴマークなどがプリントされた「エアラインバッグ」。かつて海外旅行が「高嶺の花」だった時代は、JALのエアラインバッグを持って街を歩くことが「ステータス」だったそうです。そもそも、どのような目的で作られていたものなのでしょうか。

「ありがたみ」が薄れていった海外旅行

 JALのOBである伊藤さんは、エアラインバッグが日本人にとって「ステータス」だったのは、1970(昭和45)年前後までだと推測します。

「この年、JALでボーイング747(いわゆる『ジャンボジェット』)が就航しました。輸送力はそれまでの3倍になり、当然ながら航空券の価格も下がり、学生の海外旅行なども盛んになっていきます。『ジャンボ』が主力機となった1980年代にはすでに、『ありがたみ』は薄れていたでしょう」(JALのOB、伊藤さん)

 ジャルパックのエアラインバッグを肩にかけ、連れ立って歩いていたようなパックツアーのあり方も変化していきました。「たとえば1978(昭和53)年に、飛行機とホテルだけを提供する自由行動型のパックツアー『ジャルパックゼロ』が登場したことも、海外旅行の変化、大衆化を物語っているでしょう」(伊藤さん)。いまでは、このようなツアー商品のほうが一般的だそうです。

 JALによると現在、イベントやプロモーションなどの場合以外で、ジャルパックの利用者や、航空券の購入者に配布しているグッズはないといいます。

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1965年、ジャルパックのツアー第1陣が出発するときの様子(画像:JALPAK)。
ジャルパックのエアラインバッグの内容。当時のパンフレットより(画像:JALPAK)。
国際線の機内で免税品を買った人に配られていた「エレファントバッグ」(2019年1月、中島洋平撮影)。

 羽田航空宇宙科学館推進会議によると、エアラインバッグは航空ファンを中心に根強い人気があり、いまでもレプリカが販売されているものもあるとのこと。JALでも、たとえば2004(平成16)年のハワイ就航50周年記念など、レプリカのエアラインバッグを作成してプレゼントすることがあるといいます。

 ちなみに、かつてはエアラインバッグを普段使いしている航空会社スタッフもいたそうですが、JALのOBである伊藤さんが「エアラインバッグよりも便利だった」と語るのが「エレファントバッグ」。「小さく折りたためる薄いナイロンのトートバッグ、いまでいう『エコバッグ』の走りですよ。国際線の機内で免税品を買った人に配られたものですが、丈夫で使いやすかったですね」と振り返ります。

【了】

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