飛行機、高速バス…座席のテレビモニターは必要? 不要? スマホ活用も

高速バスでもシートモニター廃止の動き 新規の設置は無理?

 シートモニターは、一部の高速バスでも存在。たとえば2019年1月現在、平成エンタープライズ(埼玉県志木市)が運営する「VIPライナー」の一部車両や、海部観光(徳島県美波町)が東京~徳島間で運行する「マイ・フローラ」でシートモニターが搭載されており、映画やテレビ、あるいは現在の走行位置表示などが配信されます。

 一方、シートモニターを2018年に全廃したのがウィラー。2列シート「コクーン」や、4列シート「リラックス」の一部などに導入されていました。

 それを今回全廃することとなったのは、老朽化にともなう各車両の更新が理由ですが、「近年、衝突時を想定した車両の安全基準が強化され、新しい車両では座席裏に固定式のモニターを設置することが難しくなっています」(ウィラー)とのこと。

 ウィラーもやはり、乗客自身のスマートフォンやタブレット端末に映画などのコンテンツを配信するサービスに切り替え、東京~山形線を皮切りに、今後は昼行の全便へと提供路線を拡大していくといいます。同様のサービスは、平成エンタープライズ「VIPライナー」の一部の便でも導入済みです。

 なお、固定されたシートモニターではなく、タブレット端末を各座席に用意しているバスも。JRバスの「ドリームルリエ」(東京~大阪)や、西日本鉄道「はかた号」(東京~福岡)の一部座席で、その端末から各種コンテンツを楽しめるサービスが提供されています。

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JR夜行高速バス「ドリームルリエ」では、座席ごとに置かれたタブレット端末で映画などを視聴できる(2017年3月、恵 知仁撮影)。

 飛行機でも高速バスでも、機内や車内におけるエンターテインメントコンテンツを充実させていく動きはあるものの、「シートモニターは必ずしも必要ない」という考えや、法規の関係でそれを設置することが難しくなっているという状況が生じています。乗客が自身の端末でコンテンツを楽しむための施策として、ANAでは充電用USBポートの設置も拡充していくとのこと。そのような電源を各座席に整備していく動きは高速バスでも同様です。

 ちなみに列車でも、皇族が乗る列車や団体専用列車に使われるE655系電車には、各座席のひじ掛け内にモニターが格納されています。1988(昭和63)年に登場したJR九州の783系特急形電車のグリーン車など、座席裏にシートモニターがある列車もありましたが、それらはすべてモニターが撤去、あるいは車両が引退しています。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. 座席下の箱が邪魔
    画面無いのに足伸ばせないANAの787はもっと最悪