民営化進んだ平成、逆行するような北神急行線の公営化 メリットあれど、懸念もある?

神戸市営地下鉄と一体運行されている北神急行電鉄北神線が、実質的な「神戸市営」になるかもしれません。「平成」は「民営化」の時代でしたが、なぜいま「公営化」なのでしょうか。そこにはメリットも、デメリットも考えられます。

80年前から「公営」には手厳しい意見も

 日本では、鉄道事業は独立採算制が原則とされています。鉄道会社は運賃収入の範囲で鉄道を運行し、設備の維持・更新をしています。かつての国鉄も建前上は独立採算制の公社でしたし、各都市の公営地下鉄が独立会計で運営されているように、実はこの部分については公営鉄道、民営鉄道ともに大きな差はありません。

 鉄道事業は、多額の初期投資と長期にわたる整備期間を必要とします。民営鉄道は株主からの出資や、金融機関からの借り入れによって調達した資金で鉄道を建設し、鉄道が生み出した利益で利息分を含めた借金を返済していきます。利益が少なすぎたり、利息が高すぎたりすると事業が成り立ちません。

 国や自治体が運営する公営鉄道は、信用力を背景に多額の資金を借りたり、自ら債権を発行して資金調達したりできるため、民営鉄道では事業が成り立たない路線でも整備が可能になることが、最大のメリットです。

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北神急行は、六甲山の北側にある谷上駅で神戸電鉄に接続(2010年2月、恵 知仁撮影)。

 しかし、これは反面でデメリットにもなり得ます。民間鉄道会社は増収努力とコスト削減が企業存亡に直結するため、単価の0.1円、金利の0.1%まで気を配らなければなりません。ですが、利益追求を目的としない公営鉄道はそのような感覚に乏しく、建設費や経費が私鉄よりも割高になったり、サービス向上の取り組みが遅れがちになったりします。

 こうした指摘はすでに80年以上前からされており、東急グループを作り上げた経営者の五島慶太は、数年で異動する役人が、永遠の命を持つ事業経営の責任など持つわけがないと、手厳しいコメントを遺しています。

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コメント

2件のコメント

  1. 鉄軌道・バスなど公共交通機関を 独立採算 とかに囚われない会計制度や概念のもとで運行したり、必要に応じて路線延伸をしたりしていくための布石としての 公営化 であれば良いことだと思う。

    大体、水道や鉄道なども含めた「インフラ」を「民間」任せにすること自体間違っている。だから、一旦民営化したインフラ事業を再度公営に戻したという外国の話も聞くほどだ。

    筆者こそある意味 時代に逆行しているのではとすら思うぜ

  2. いくつか同テーマの記事があるけど、「懸念」の内容がダントツで薄い。要約すると

    「利用者のメリットより、ゴトウ様という偉い人重視」

    「前例がないことは時代の逆行、乗客の便利より「民間」というメンツを守れ」

    いかにも日本人らしい、記者さんの体面重視ぶりが何とも・・・

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