ボーイング747「ジャンボジェット」初飛行から50年 その半世紀の歩みを振り返る

日本の空も席巻していた「ジャンボジェット」

 前にも述べたように、747は1500機以上が生産されていますが、このうち113機はJAL(日本航空)に引き渡されており、同社は747を最も多く発注した航空会社という記録も持っています。JALが、需要は多いものの、騒音規制や空港の規模などから増便が難しい、大阪や北海道などと東京を結ぶ路線にも747の投入を求めたことから、ボーイングは離着陸回数の多い日本の国内線での使用を想定して、機体構造と降着装置の強化、ブレーキの改良などを加えた、事実上、日本専用モデルの「747SR(Short Range)」を開発しています。

 JALに続いてANA(全日空)も747を多数導入したことから、一時は日本の空を席巻していた感すらあった747ですが、JALは2011(平成23)年3月1日、ANAも2014(平成26)年4月1日をもって、747の運航を終了しています。

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NCA(日本貨物航空)が運用する貨物機型「ジャンボジェット」、747-8F(2018年1月、恵 知仁撮影)。

 747の登場した1960年代から1980年代まで、FAA(アメリカ連邦航空局)とEASA(欧州航空安全機関)は、洋上を飛行する双発機(エンジン2基)が緊急時に1基のエンジンのみで飛行できる時間を60分以内に設定しており、このため長距離国際路線には、747のようなエンジンを4基装備した四発機や、ダグラスが開発したDC-10のような、エンジンを3基装備した三発機を使用せざるを得ませんでした。しかし1980年代以降、FAAとEASAが双発機の洋上飛行制限時間を段階的に緩和したことや、信頼性の高いボーイングの767やエアバスのA330のような双発機の登場により、四発機や三発機に比べて運航コストが安い、双発機の長距離国際路線への投入が可能になりました。

 また、ボーイングが767に続いて開発した双発機の777は、400席以上の座席が設けられることから、JALとANAは747に代えて777を需要の大きな国内路線に投入。こうして747は、日本の旅客航空路線から姿を消すことになったというわけです。

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コメント

4件のコメント

  1. やはりジャンボジェットは美しい。
    個人的な初飛行が羽田-那覇のジャンボジェットだったのもあるし。
    客室設備の造りの良さはボーイングが細かな部分で優れてると思う。
    旅客型を最後まで運行するのはどこになるんだろう。

  2. 日航事故の時は瓢箪形の胴体が問題視されたよね、圧力が均等にかからないとか?当時の航空評論家で御存命の方がいらしたら今一度意見をお聞きしたいのだが
    私は松山、羽田線のキャンセル待ちでANAのジャンボの二階席の今で言うPクラスに乗せてもらったが実に快適でした。
    しかしながらその前はYS11しか来なかった松山にジャンボが離発着!どれだけ誉れに思ったことか

    • >その前はYS11しか来なかった松山
      羽田松山線って当時で言うところの準幹線で、JALが千歳・羽田・伊丹・福岡・那覇以外の国内線に再参入した時にB767投入した記憶があるんですけど……って伊丹松山線だったかな。今じゃリージョナルジェット天国ですけど。
      なおB747に最初に乗ったのはJALの羽田→伊丹で(小学生の頃でスープこぼした……)、最後に乗ったのはANAの伊丹→羽田→函館。わざとではなくて機材繰りでそうなった(関空→函館直行便が満席で、乗継便がそれしかなかった、直前に予約したので)。

  3. この分だとスペースプレーンなんて代物はまだまだ先らしいな