海底に眠る米空母「ホーネット」の太平洋戦争 世論を変えた「ドーリットル空襲」母艦

アメリカの空母「ホーネット」は、就役わずか1年で沈んだ第2次世界大戦期の艦艇です。しかしその1年のあいだに、映画にも描かれた「ドーリットル空襲」へ参加。日本にも縁深い艦の、短くも濃い1年を追います。

太平洋を北へ南へ、そして南太平洋海戦へ

 その後、「ホーネット」は多忙を極めます。パプアニューギニアのポートモレスビー攻略を企図する日本軍を阻止すべく、オーストラリア北東の珊瑚海へ向け4月30日には真珠湾を出撃しますが、戦闘が発生した5月8日には間に合わず、5月26日に真珠湾へ帰投します。そして、たった2日で補給と整備を終えて5月28日、空母「エンタープライズ」とともに第16任務部隊を編成して、北太平洋のミッドウェーに向かい、「ミッドウェー海戦」で勝利し、6月13日に真珠湾へ戻ります。

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南太平洋海戦で「ホーネット」に襲い掛かる99式艦上爆撃機、その下に魚雷投弾後の回避行動をとる97式艦上攻撃機。水面の水柱は対空砲弾によるもの(画像:アメリカ海軍)。

 8月7日、アメリカ海兵隊が、アメリカとオーストラリアをつなぐ交通線の要衝となったガダルカナル島にある、日本軍のルンガ飛行場を攻撃、奪取しました。激戦として後世に知られるガダルカナル島攻防戦の始まりです。戦闘が繰り広げられるなか「ホーネット」も出撃し、10月24日に「エンタープライズ」と合流。そして10月26日、「南太平洋海戦(サンタクルーズ諸島海戦)」が起こります。

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「エンタープライズ」から撮影された「ホーネット」(画像:アメリカ海軍)。
南太平洋海戦で被害を受けた「ホーネット」の艦橋付近(画像:アメリカ海軍)。
南太平洋海戦で火災を起こした「ホーネット」の信号マスト付近(画像:アメリカ海軍)。

 この海戦で、「ホーネット」には250キロ爆弾3発と魚雷2本が命中し、日本側攻撃隊の艦上爆撃機と艦上攻撃機各1機が体当たりしました。火災が発生して「ホーネット」は航行不能となりますが、消火と応急処置に成功し沈没は免れます。しかし、その後も日本軍機による攻撃を受け続け、被害が拡大して、アメリカ海軍は曳航を諦め、処分を決定します。

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