増える副駅名 「正式」ではない点がメリットに

ローカル鉄道の支援策に?

 2015年12月、銚子電鉄が7つの駅について命名権を販売し話題になりました。このときは本駅名に追記する形ではなく、正確には駅名愛称の販売です。このうち笠上黒生(かさがみくろはえ)駅(千葉県銚子市)について、頭髪育毛シャンプーなどを販売するメソケアプラスが命名権を購入し「髪毛黒生(かみのけくろはえ)駅」となりました。駅構内には既存の正式駅名のほか、愛称の入った新しい駅名標が設置され、同電鉄の車内放送や路線図などにも反映されます。

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銚子電鉄の笠上黒生駅は、愛称駅名「髪毛黒生」が付けられている(2018年7月、杉山淳一撮影)。

 命名権は1駅あたり80万円から200万円で、契約期間は1年間。また、契約の更新については優先権が与えられます。初年度は830万円の収入になったとのこと。

 ちょっと良い話として、2016年に銚子電鉄 銚子駅(千葉県銚子市)の命名権を購入したNTTレゾナントは、あえて命名権を行使しませんでした。「銚子駅の名は地域で長年にわたり親しまれている」という理由で、愛称を付ける代わりに、駅名標に同社が運営するポータルサイト「goo」のロゴを入れるだけでした。

 命名権は単なる広告ではなく、地域の支援という役割もあるようです。鉄道ではありませんが、鎌倉市(神奈川県)が材木座海岸海水浴場の命名権を販売したとき、鎌倉名物「鳩サブレー」を販売する豊島屋が10年契約で購入したものの、命名していません。豊島屋が材木座海岸の名を守ったという意味で、企業イメージアップにつながっているとも言えます。

 経営が厳しい地方の鉄道にとって、副駅名は新たな収入源であり、地元企業からの支援を受ける手段でもあります。今後もユニークな副駅名が登場して、鉄道会社を潤し、旅人を楽しませてくれるかもしれません。

【了】

※写真の掲載誤りを修正しました(2月21日7時20分)。

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