JR東海らしからぬ?サイト「いいもの探訪」の狙い ネット通販、鉄道会社の強みとは?

東海道新幹線とともに、現在はリニア中央新幹線の建設にも力を入れているJR東海が、沿線の特産品・地産品を紹介、販売するウェブサイト「いいもの探訪」を運営しています。同社“らしからぬ?”この取り組みの狙いを聞きました。

オープン当初は紹介だけのサイトだった

 近年、JRグループ各社は、沿線の特産品・地産品を販売する事業に力を入れています。有名なところでは、JR東日本グループの「のもの」。都内主要駅に実店舗を置き、おもに東日本1都16県から選ばれた様々な地産品を販売しています。

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2017年度、1億7000万人を運んだJR東海の東海道新幹線(2015年3月、恵 知仁撮影)。

 JR東海が運営する「いいもの探訪」も、そうしたサービスのひとつです。地域活性化プロジェクトのひとつとして2015年12月にスタート。オンラインストアを中心に、沿線1府8県から選んだ逸品を販売しています。

「オープンした当初は、沿線にある『いいもの』を紹介するサイトで、販売はしていませんでした」

 そう語るのは、JR東海 事業推進本部の宍戸聡朗さん。ウェブサイトの立ち上げから関わる、「いいもの探訪」の運営責任者です。

「当社では、以前から『そうだ 京都、行こう。』や『うまし うるわし 奈良』キャンペーンなど沿線の観光地を紹介する事業を行っています。そのなかで、地域のおいしいものやこだわりの工芸品といったご当地情報を紹介し、現地に足を運んでいただいて当社沿線地域の活性化に役立てようというのが、最初のコンセプトでした」

 しかし、ネットで「いいもの」を紹介すれば、当然「購入したい」という人が現れます。そこで、サイトオープンから10か月後の2016年10月より、ネット通販が始まりました。「沿線各地にある『いいもの』を紹介してお出掛けを誘う」から、「『いいもの』を通じて沿線各地の魅力を知ってもらう」に発展したのです。

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