ようやく進むか「地方交通のキャッシュレス化」 交通系ICカード以外の方法も

バス車内のQRコード決済導入には課題も

 経済産業省 キャッシュレス推進室によると、地方交通のキャッシュレス化においてQRコード決済は「あくまでひとつの手段」とのこと。「(これまで国土交通省が推進している)ICカードの普及を転換していくわけではなく、地域に合ったシステムを導入していくことでしょう」と話します。

 みちのりホールディングスも、ICカードを含めたキャッシュレス化の展開には「地域性がある」といいます。関東自動車については、宇都宮地区で整備が進められているLRT(路面電車)との共通利用を図る観点からも、JR東日本が2018年9月に構想を発表した「地域連携ICカード」の導入を検討しているそうです。

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JR東日本が開発している「地域連携ICカード」の利用イメージ(画像:JR東日本)。

 JR東日本はこの「地域連携ICカード」について、「1枚のカードで地域交通に必要な独自サービスを提供しながら『Suica』の既存インフラを活用できる」ものとし、システム投資を大幅に抑えられるとしています。みちのりホールディングスは、「街なかでどのような決済方法が普及しているかも含めて、地域性を考慮しながらキャッシュレス化の検討を進めていきます」と話します。

 ちなみに、「交通系」ではなく、いわゆる「商業系ICカード」を路線バスに導入する動きも存在。そのひとつがイオンの「WAON」です。北海道の帯広市や釧路市、京都市などで「WAON」に対応した路線バスが運行されており、バスの乗車でも、「WAON」加盟店における買い物でも、「WAON」ポイントが貯まります。

【了】

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コメント

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5件のコメント

  1. いばっピ、常陸でヒタッチ

  2. ICカードやQR決済よりも、重要なのは運転士の確保、路線の維持だと思う。
    鉄道に比べるとまだまだバス路線の存在も知られてないしわかりにくく利用しづらい。
    慣れない利用者にも利用しやすくするのも重要だろう。

    • この記事は地方路線のキャッシュレス化の記事だろうによ、ではドライバー確保や路線維持の具体案は?
      ご存じかとは思うが、免許の敷居を下げたり車両緩和で乗り切ろうとする企業面子の政に大前提でなければならない雇用条件改善が後回しどころか改善しようとする気配すらないでしょ

  3. 外国企業の決済サービスを使うのは国益に反するよ。
    労せずして、金が手に入る企業には重税が必要。

    • >外国企業の決済サービスを使うのは国益に反するよ。
      新幹線や飛行機などのチケット、高速道路でのETCなどでクレジットカード使う場合はJCBしか使えないんですかね?(VISAはアメリカ企業の決済サービスですよ)