日本にUFO襲来、現行法で空自どう対応? 米海軍は目撃マニュアル作成へ

飛来する正体不明機は言葉の定義上すべて「UFO」と呼称して差し支えないのですが、これが見るからに地球外から飛来したもので、そして敵対行動をとってきた場合、航空自衛隊はどのように対処するのでしょうか。現行法に則って見ていきます。

UFOに対してスクランブル?

 UFOが日本に襲来した場合、まずUFOは日本の領空に接近する「未確認機」という扱いになり、航空自衛隊の戦闘機による緊急発進(スクランブル)が行われます。通常のように相手が他国機であれば、そこで機種や国籍の確認が行われますが、UFOの場合には当然、その正体は判然としません。対応にあたる自衛隊機は、とりあえずUFOの動向を監視しつつ無線により日本の領空へと接近していることを警告しますが、その甲斐なくUFOはそのまま飛行を続けて日本の領空を侵犯します。

 これ以降、当該自衛隊機の行動は自衛隊法第84条に基づく「対領空侵犯措置」へと切り替わるのですが、ここで「領空侵犯」という言葉とこれに対する航空自衛隊の活動について若干補足します。

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2016年8月6日、尖閣諸島周辺の中国漁船。この前後数日間、200から300隻の中国漁船が周辺で確認され、中国政府に所属する船も領海侵入を繰り返した(画像:海上保安庁)。

 最近、尖閣諸島をめぐるニュースなどで、領空侵犯と似た言葉として「領海侵入」という言葉をよく耳にするかと思いますが、実は両者には大きな違いがあります。そもそも「領海」は、単純に他国の船が入って航行するだけならば何の国際違法行為にもあたりません。これは、領海にはその航行が沿岸国にとって無害ならば領海内を通航することができるという「無害通航権」が存在するためです。

 対して「領空」の場合、領海のような無害通航権が認められておらず、その飛行には領域国の同意が必要とされているため、同意なく領空に入っただけで国際違法行為に該当するのです。そのため、領海の場合は「侵入」で、領空の場合は「侵犯」というように、用語が区別されています。

 そして、こうした領空侵犯に対して航空自衛隊の戦闘機が対応することは先に述べた通りですが、実はこれは警察や海上保安庁と同様の、れっきとした警察活動(専門的には「公共の秩序の維持」という)にあたります。というのも、空には「航空警察」が存在しない代わりに、日本を含めた多くの国では航空自衛隊や空軍がその秩序の維持にあたっているからです。つまり、基本的には警察や海上保安庁に公共の秩序の維持を任せている陸/海上自衛隊と違い、航空自衛隊は常日頃から空の治安を維持する活動を実施しているのです。

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