「新金線」旅客化の可能性は 総武と常磐を結ぶ貨物線、課題は踏切と民意?
複線化と踏切、どうする
事業費を左右する条件のひとつは、線路を2本にする「複線化」です。新金線は金町~新小岩信号所間の全区間が線路1本の単線で、行き違い設備もありません。平成初頭に旅客化が検討された当時、新金線を通過する貨物列車は1日40本以上あったため、旅客列車を走らせるためには複線化が必要とされていました。新金線は全区間で複線化用地を確保済みとはいえ、多額の費用が必要となります。
もうひとつが「立体交差化」です。新金線には金町駅の手前で幹線道路の国道6号「水戸街道」と平面交差する「新宿(にいじゅく)新道踏切」が存在し、貨物列車が通る際、道路交通に大きな影響を及ぼしています。本数が少ない貨物列車であればともかく、日中に旅客列車を頻繁に設定するとなると、ここが最大のネックになります。
新金線を保有するJR東日本は、将来的な新宿新道踏切の立体交差化について国土交通省関東地方整備局と合意しているものの、貨物専用線の優先順位は低く、着工のめどは立っていません。当初計画では、旅客化を機に金町~新小岩間全線の高架複線化を検討しましたが、総事業費は最大930億円にのぼり、事業として到底成立しないことが明らかになりました。
それから10年が経過した2003(平成15)年、単線運行のネックとなっていた貨物列車の運行本数が削減され、またLRT(次世代型路面電車)など地域交通の必要性について議論が高まったことから、単線かつ平面交差を前提に再検討したところ、普通列車2両、1時間2~3本運行であれば約58億円で整備可能との試算が出されました。2006(平成18)年にJR富山港線(約8km)をLRT化して開業した富山ライトレールの建設費が約58億円なので、ある程度妥当性のある数字だったと思われます。
しかし、JR東日本やJR貨物、国土交通省東京国道事務所、警視庁との協議を重ねた結果、国道6号との平面交差を前提とした計画は困難であり、周辺の動向を見守りながら検討を続ける長期構想路線に位置付けられることとなり、事実上見送られました。
前回検討から約15年が経過したいまも、新宿新道踏切をめぐる状況は大きく変わっていません。しかし少子高齢化のさらなる進展と、運転士不足によるバス路線網の持続可能性が問題化し始めたことから、区内公共交通を再編する必要性が高まり、改めての検討に至ったというわけです。
週刊誌レベルの記事でなく、まともな記事を願います。本当の課題は何なのでしょう。
例えば、「課題は踏切と民意?」という見出し。
踏切についてはどうすれば良いか記事に書いてあります。それは「法律上の問題のみ」と読み取れます。
「民意」については、選挙の争点になっていないから、住民がどう思っているかわからない、ということです。
選挙をしたところで、新規ハコモノは、それを使える人は賛成で、使わない(使えない)人は反対となるのが十分想定されます。
公共交通機関をどうするのか、それは、その瞬間の住民の意見でなく、未来を見据えて考えるべきでしょう。
上から目線
まあこの人の記事はだいたいどれも精神論だし
JR東日本は、今すぐやるべき路線。
常磐線の上野止まりで、上野東京ラインに延伸できない列車を、
こちらを通って、常磐線から新宿方面や越中島支線から東京駅へ延伸するべき。