クルマに「燃費基準達成車」ステッカー、なぜ貼られている? はがすと問題はあるのか

クルマのリアウインドウ付近に貼られている「燃費基準達成車」「低排出ガス車」と書かれたステッカー、剥がしてもよいものなのでしょうか。そもそも、どのような意味を持っているのでしょうか。

新車の製造時または販売時に貼られる

 昨今のクルマの多くでは、リアウインドウ付近に、「〇〇年度燃費基準達成車」や「低排出ガス車」といったステッカーが見られます。

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「燃費基準達成車」ステッカーと、「低排出ガス車」ステッカー(2019年6月、乗りものニュース編集部撮影)

 国土交通省自動車局によると、これらステッカーは基本的に「新車の製造時または販売時に貼りつけられるもの」とのこと。つまり、ユーザー本人が貼ったものではないケースがほとんどです。ステッカーの目的について、同局は次のように話します。

「環境に優しく燃費のよいクルマの普及促進を図るためです。環境性能を可視化することで、省エネルギーへの関心を高める狙いがあります」(国土交通省自動車局)

 とはいえ、国土交通省自動車局によると、「ステッカー自体に法令の定めはなく、なくても問題ありません」といいます。

 実際、とあるメーカーが過去に燃費データの不正問題を受けて、ある車種の新たな燃費値を国土交通省に届け出たところ、既存車の燃費基準値達成車ステッカーと内容が相違してしまったため、ディーラーで正しい内容を反映したステッカーへの貼り替え、またはステッカーを剥がすことで対応した事例があります。

【表】車両重量区分別、燃費のいい車種ベスト10

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2件のコメント

  1. 燃費関係無くハイブリッドは重量税免税とか?車両重量が増すごとに達成される規準で減税だったり
    メーカーが発行する完成検査証付きの車を抜き打ちで陸運局で実測したら半分は規準に満たない車があるんじゃないかな?
    企業が利益率の高い車を売る為の追い風を吹かせてる税制としか思えないな

  2. 欧米は企業の販売車種全体でどれだけ省エネに努めたか(=CO2排出量を削減したか、燃費を良くしたか)が評価基準のはず。小型軽量でCO2排出量の少ない車種を売る(=利益は少ない)か、大型重量車の燃費を劇的に改善する(=開発費が嵩む)か。

    日本は重量ごとの燃費/排ガス基準にしてしまったから、環境に優しくない省エネ/低排出ガス車が当たり前に売られる。環境よりも自動車会社の利益に配慮した制度としか思えない。あるいは政治家や官僚が運転手付きの大型重量車に気がねなく乗り続ける為の口実造りか。