山形新幹線「400系」どんな車両だった? 初のミニ新幹線「つばさ」 在来線に直通

400系は山形新幹線用に開発された車両です。この新幹線は「新幹線」を名乗っていますが、実際は在来線を改良して新幹線と直通運転できるようにした「ミニ新幹線」。そのため400系には従来の新幹線車両にはない大きな特徴がありました。

「小」は「大」を兼ねる

 1992(平成4)年、JR東日本が福島~山形間を結ぶ山形新幹線を「開業」。東京~山形間を結ぶ新幹線列車「つばさ」の運転が始まりました。この「つばさ」用として開発されたのが400系電車です。

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鉄道博物館で保存されている400系(2018年6月、恵 知仁撮影)。

 400系は新幹線の「枠」を飛び出した、画期的な車両といえます。車体はシルバー。窓の周辺を中心に黒や緑のアクセントが入りました。それまでの新幹線車両は白地に青か緑の塗装でしたから、新幹線の新時代が始まったことを予感させるものでした。

 400系最大の特徴は、何といっても在来線への直通運転でしょう。「つばさ」の当初の運転区間は東京~福島~山形間で、このうち東京~福島間は東北新幹線を走りましたが、福島~山形間は「山形新幹線」という愛称が付けられた、在来線の奥羽本線に乗り入れていたのです。

 新幹線と在来線は、2本のレール間隔(軌間)と車体の大きさが異なるため直通運転できないはず。しかし、奥羽本線の線路を改造し、軌間を新幹線と同じ1435mmに変えたため、直通運転が可能になりました。

 ただ、トンネルや橋りょう、駅のホームなどは新幹線車両より小さい在来線車両にあわせて設置されているため、大型の新幹線車両が乗り入れることはできません。そこで400系は1435mm軌間での走行に対応しつつ、車体の大きさは小型の在来線車両に合わせました。これなら新幹線と在来線の両方とも走れます。「大は小を兼ねる」ではなく「小は大を兼ねる」わけです。

 このように、在来線を改良して新幹線との直通運転を走る方式を「ミニ新幹線」といいます。ミニ新幹線の第1号車両となった400系は、標準的な新幹線(フル規格)を走る車両とは異なる特徴がいくつもありました。

 フル規格の新幹線車両は座席が最大5列で配置されていますが、400系の車体は在来線の車両並みに幅が狭いため、普通車でも最大4列に抑えられています。ちなみに、400系はグリーン車1両と普通車5両で構成される6両編成(のちにグリーン車1両と普通車6両の7両編成に増強)でしたが、座席の間隔は同じ普通車でも指定席のほうが自由席より7cm広いという特徴がありました。

【写真】在来線を走る新幹線400系

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