なぜ? 国会議事堂裏に「国道246号バイパス」 都道が国道に異例の昇格、その理由とは
東京都心から西、神奈川方面へ延びる国道246号には、本線とは別に「不思議なバイパス」が存在。国会議事堂や内閣府、首相官邸など、国の重要施設が並ぶ1kmほどの区間です。近年、都道から国道へと異例の昇格を果たしました。
なぜここが「246」? 国の中枢およそ1km区間
皇居の内堀に近い三宅坂交差点から、六本木や渋谷を経て西へ延びる国道246号。この路線には、本線とは別に、短いながらも極めて特徴的な支線が存在します。
支線の区間は、外堀通りの特許庁前交差点から北へ、国会図書館前交差点を経て国道246号本線に接続する平河町交差点までの約1km。沿道には内閣府や首相官邸、国会議事堂、衆参議員会館、自民党本部といった施設が並びます。
『ふしぎな国道』(講談社現代新書)などの著書を持つサイエンスライターの佐藤健太郎さんは、この支線を「永田町バイパス」と呼称しています。
実はこの道路、かつては都道でしたが、2006(平成18)年に国へ移管され、国道246号に指定されました。都道府県道から国道への「昇格」は、現在の1号から507号までの国道体系ができ上がった1992(平成4)年以来ほとんどなく、極めて異例です。
その理由について、管理者である国土交通省 東京国道事務所は「首都機能を維持するうえで重要な施設へのアクセスを、国として責任をもって確保するため」と話します。国道246号と一体になることで、緊急時においても、国道ネットワークの一部としてこの道路の機能を維持できることがメリットだといいます。
【了】
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