対照的なANAとJAL 羽田空港の国際線発着枠拡大による新ダイヤ 成田はどうなる?
2020年の羽田空港国際線発着枠の拡大で、新たに設定される路線が、ANAとJALで対照的なものになっています。ANAは羽田に、JALは成田に「新規」が多く見られるほか、JALは成田から羽田へホノルル線を一部移管します。
「新」が多いANAの羽田新路線
ANA(全日空)とJAL(日本航空)が2019年11月19日(火)、羽田空港の昼間時間帯における国際線発着枠拡大に伴う、2020年3月29日(日)以降の路線計画を発表。対照的な内容になりました。
ANAの新規羽田発着路線は、アメリカ線など成田からの移管路線のほか、「ANA新規就航地」が多くなっています。深セン(中国)、モスクワ(ロシア)、ミラノ(イタリア)、イスタンブール(トルコ)、ストックホルム(スウェーデン)の5都市へ新規に乗り入れ、なかでも深センとストックホルム、イスタンブールは、日本のエアラインとしては初の就航地です。
背景に、今回の羽田発着枠拡大でANAはイタリア、トルコ、スカンジナビア線の発着枠を新たに獲得し路線を開設したこと、獲得した発着枠がANAは1日13.5枠、JALは11.5枠とANAが多いことなどがあります。
対しJALの新規羽田発着路線は、成田から移管されるものが9路線、羽田既存路線の増便が3路線で、そこに新たな就航地はありません。
ただ、目立つのが羽田~ホノルル線の新設です。ANA、JALともに平均搭乗率が90%をおおむね超えるといわれている成田~ホノルル線で、JALはその4往復のうち2往復を、より利便性を高めるため、羽田~ホノルル線に移管。ANAが2019年5月に巨大なエアバスA380型機「フライングホヌ(空飛ぶウミガメ)」を成田発着で就航させた東京~ハワイ線、その競争力強化が図られた形です。
コメント