軍用機ベースの旅客機6選 世界的ベストセラー機から戦前の国産長距離飛行艇まで

2019年現在、世界の旅客機市場は燃費や整備性の問題から、専用設計の機体が多数を占めつつありますが、昔は軍用機を転用した旅客機も多数ありました。なかには胴体を再設計するなどして、原型が軍用機と思えない機体もありました。

旧ソ連が開発した爆撃機転用の旅客機たち

 爆撃機を旅客機に転用することは旧ソ連でも行われていました。

Tu-16が原型のTu-104

 旧ソ連初のジェット爆撃機であるTu-16は、1952(昭和27)年4月に初飛行しましたが、すぐに同機の旅客機転用が計画されます。胴体をひと回り大きくし機内容積を拡大、内部を与圧化し、主翼取付位置を下げるなど大きな改造を施すことで、旧ソ連初のジェット旅客機Tu-104が誕生しました。

 Tu-104は、1955(昭和30)年6月に初飛行し、翌年の1956(昭和30)年9月には早速、国営アエロフロート航空で運行が開始されます。

 ただし、国威発揚を兼ねて開発を急いだため、旅客機としては使い勝手が悪かったそうです。また旅客機としては珍しく、着陸時に用いる減速用のパラシュートを装備していました。

Tu-95が原型のTu-114

 前述のTu-16に続いて、旧ソ連が戦略爆撃機として開発したのがTu-95です。同機も旧ソ連は旅客機に転用しました。原型のTu-95は1952(昭和27)年11月に初飛行しましたが、旅客機型は5年後の1957(昭和32)年11月に初飛行しています。

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Tu-114の原型であるTu-95戦略爆撃機。2019年現在も現役で使われており、時々日本周辺に飛来する(画像:統合幕僚監部)。

 Tu-114と名付けられた同機は、胴体を再設計して機内容積を広げ、上部が客室、下部が貨物室の2段構造です。尾翼や主翼はTu-95のままでしたが、機内容積を広げる関係から主翼の取付位置を下げたため、地上高が非常に高くなり、乗降には専用のタラップが必要でした。

 Tu-114は、エンジンもTu-95のものを流用したため、旅客機で唯一、二重反転プロペラを装備しています。また長距離飛行に長けていたため、日ソ国交樹立後、羽田とモスクワを結ぶ便として用いられ、日本に初めて飛来したソ連製旅客機にもなりました。

【写真】太平洋戦争前の純国産旅客機「川西式四発飛行艇」

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