常識外れだった「真珠湾攻撃」 背景にあった技術革新とは 旧海軍は課題どう克服したか
航空機で戦艦を沈めるにはどんな方法があるのか
航空機で戦艦を攻撃するには雷撃、水平爆撃、急降下爆撃という方法がありますが、それぞれ一長一短があります。一番効果的なのが雷撃です。当時、日本海軍の雷撃法では高度100mで魚雷を投下していましたが、投下された魚雷は50mから60m沈降します。一方、真珠湾の水深は12mしかなく、この方法だと魚雷は海底にぶつかってしまい雷撃は不可能と見られていました。
さらに真珠湾では、艦は2隻ずつ抱き合わせで碇泊しているので、雷撃では岸壁側の艦が攻撃できず、爆撃は必要でした。九七式艦攻(艦上攻撃機)が搭載できる800kgの徹甲弾を高度3000mから投下して加速度を付けて命中させる水平爆撃なら、戦艦の装甲を破れますが命中率は8%から10%でした。800kg爆弾は長門型の40cm砲弾と同等の威力を持っていましたが、当時のアメリカ主力戦艦であるコロラド級を撃沈するには、40cm砲弾16発の命中弾を与える必要があると見積もられており、そうなると艦攻の場合は160機から200機が必要な計算になります。しかし、たとえば真珠湾攻撃時の第一航空艦隊の艦攻は全部で140機そこそこでしたので、全力投入したとて1隻も沈められないことになってしまいます。
急降下爆撃は命中率30%から40%でしたが、爆弾は250kgであり低高度から投弾するので、落下速度も遅く戦艦の装甲を貫くことはできず、もっぱら空母や小型艦艇、地上施設攻撃用とされます。
どの方法も、戦艦を屠る決定打になりそうにありませんでした。
日本軍の兵器の進化はダーウィンも真っ青だろうよ
この成功で、上層部が期待しすぎるようになっちゃったのか
山本五十六(56)「航空機で戦艦簡単に沈められるよ?」凄すぎて炎上中