零戦役も「航空機界の名俳優」と呼ばれたT-6「テキサン」いまなお空飛ぶWW2期の練習機

「テキサン」の特徴のひとつは数の多さ! 民間払い下げも多数

 注目点はなんといってもその膨大な生産数で、総生産数は諸説ありますが、1万5千機から2万機にのぼります。ちなみに、日本で最も生産された戦闘機は全タイプを合わせた零戦で、約1万機といわれています。戦闘に参加しない練習機で、これほどの数を揃えてしまうことにアメリカの凄さがうかがえます。

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2006年、アメリカ カリフォルニア州コロナド海軍基地のイベントにて披露された、T-6「テキサン」の編隊飛行(画像:アメリカ海軍)。

 この「テキサン」ですが、実は軍役引退後のほうが色々な意味で有名です。その生産数の多さから民間に払い下げられた個人所有の機体が多く、アメリカのエアショーなどでは、コレクターが全米から会場まで、文字通り「テキサン」に乗って飛んで来ます。

 しばしばアメリカのエアショーなどを取材しているミリタリーカメラマンによると、「『テキサン』とP-51は流通している部品も豊富で、会場でよく見かける機体」とのこと。会場の蚤の市などでは、部品も売られているそうです。

 また、空冷星形エンジン搭載で細身の低翼単葉機というフォルムは、ちょっと改造すれば日本軍機に見えやすいのか、現在でもアメリカのエアショーで日米の空戦が再現されると、決まって日本軍機役は「テキサン」だといいます。

【写真】航空自衛隊で実際に使用されていた鮮やかな黄色のT-6練習機

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