自衛隊の「航空ヘルメット」とは?戦闘機とヘリでも違い鉄帽やバイク用とも大きく違う

ひと口に「ヘルメット」といっても多岐にわたりますが、自衛隊で使用している航空機用のものは総じて「航空ヘルメット」と呼称されています。地上部隊のいわゆる「鉄帽」などとはだいぶ異なる、その特徴を見ていきます。

実は防弾性ナシ

 共通の特徴のひとつである防弾性がないという点について、意外に思われるかもしれませんが、ヘルメット本体と内張り(ライナー)のあいだには発砲スチロールが張り巡らされているだけで、あくまでも衝撃吸収用であるということが、見ただけでもすぐにわかります。本体も軽量なプラスチック製であるため、あまりにも強い衝撃を与えると割れてしまうこともあります。そのため、地上部隊が着用している88式鉄帽のように、頭上で炸裂する砲弾の破片などを防ぐことはできません。

Large 20191206 01
航空ヘルメットFHG-2IIIを着用して救難展示を行う海上自衛隊のクルーたち(清水 薫撮影)。

 もうひとつの共通点、格納式のバイザーは、スモークシールドの一枚式となっていて、眼球や顔面を保護する役目を持っています。前述の88式鉄帽にはついていないものです。

 ここで興味深いのが、射出座席を使用して高速で空に打ち出される可能性のある戦闘機搭乗員は、基本的にバイザーを下ろした状態での飛行が推奨されているのに対し、陸上自衛隊の回転翼機の場合は、ヘルメットに備わっているバイザーの使用は任意となっている点です。つまり、このバイザーを使用するかどうかは、操縦士が自分で決めることができるということです。

 なお、戦闘機や戦闘ヘリ用のヘルメットには、HMD(ヘルメットマウンテッドディスプレイ)とよばれる装置が組み込まれているものもあり、バイザーに速度や高度などの情報が投影されたり、機関砲やミサイルの照準などと連動したりしているものもあります。F-35A戦闘機用のヘルメットなどは、その最新式といえるものです。一方、陸上自衛隊のヘリコプター用としては、AH-64D「アパッチ・ロングボウ」に片眼鏡スタイルのディスプレイは見られるものの、バイザー投影式のものはまだ採用されていないため、上述したようにバイザーの使用は任意というわけです。

【写真】足元も透けて見えるF-35のヘルメット

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス