関空閉鎖 深刻な空港ドローン被害 対策遅れる日本 防空システム ドローンドーム効果は
ドローン規制を決定づけたテロまがいの事件も
ドローンは航空業界だけでなく、社会全体に脅威を与える存在になりつつあると言えます。
2015年4月22日の午前10時20分ごろ、東京都千代田区永田町の首相官邸(内閣総理大臣官邸)屋上ヘリポートにて、落下していたドローンが発見され、搭載していたプラスチック製容器に微量の放射性物質、セシウム134とセシウム137が入っていたという事件も起こっています。
この事件に関してはドローンを飛行させた人物が警察に自首し、テロリストなどとの繋がりはないことが判明していますが、日本で最も警備が厳重なはずの場所のひとつである首相官邸の屋上へドローンが着陸していたことに、誰も気づいていなかったという事実は、重く受け止めるべきでしょう。
この事件を契機に日本でもドローンを規制する法整備が進められ、2016年4月7日には首相官邸や在外公館、原子力発電所の上空などでドローンを飛行することを禁止する、ドローン規制法が施行されています。
また警視庁にも、網で飛行中のドローンを捕獲する改造を加えたドローンを装備する「無人航空機対処部隊」(IDT)が編成されたほか、警察庁も強力な電磁波を照射してドローンを制御不能にする「ジャミングガン」を導入する
など、ドローンの不正利用への対処策も講じられていますが、筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)はイギリスなどに比べると、まだ遅れているという印象を受けています。
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