ジャンボ超え大型旅客機 もう期待できぬのか? 巨大機A380も直面した課題は空でなく…

なぜ80m以内にセーブ? それでも対応が難しい理由とは

 A380型機の製作が始まった当時、航空会社で定期便に導入されている飛行機で、全長が最大なのはエアバス340-600型機(75.3m)で、全幅が最大なのはボーイング747-400型機(64.4m)でした。このことからそれぞれ80m以内であれば、既存の空港に対応できるとエアバスは試算していたといわれています。

 ところが、実際に就航してみるとエアバスA380型機の大きさに、空港設備が円滑に対応できません。

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那覇空港のボーイング747-400型機。日本の空港も「ジャンボ」に対応していることが多い(2019年8月、乗りものニュース編集部撮影)。

 というのもそれまでの空港設備は、「ジャンボ」ことボーイング747(当時就航していない-8型機を除く)の機体サイズが最大として作られたものでした。そのため、エアバスの試算以上に、空港の大型旅客機への受け入れ態勢はギリギリだったのです。

「ジャンボ」シリーズの初期モデル(747-100。クラシックジャンボ)は1968(昭和43)年に初飛行、1988(昭和63)年に全幅がサイズアップした当時の最新型「ハイテクジャンボ」こと-400型がデビューします。

「ジャンボ」の普及で起こった飛行機の「大量輸送時代」にともなって、世界の空港は30年かけて設備を順次強化してきました。

【表】超巨大機「コードF」は2機種のみ ICAOの飛行機コード一覧

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コメント

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4件のコメント

  1. >A380はできるだけ小さくなるよう
    戦艦大和もいろんな事情からコンパクト指向で設計されたという話を。
    理論上まともに飛行できる最大限ってどんななんだろ?
    ガウ攻撃空母とかギガントなどの架空巨人機好きとしては興味がある。

  2. 珍しくまともな記事だな

  3. 380のデザイナーが、747-400を少し超えるサイズでも大丈夫、と考えた根拠が謎だな。
    どうして「コードEの枠内で極力客室容積の大きなものを」って発想にしなかったんだろう。

  4. A380はストレッチ型、貨物型を見越して、
    現行の-800より90t以上の重量増に対応できる主翼が取り付けられています。
    空力的な理想からすれば、翼幅は90mにしたかったのですが、
    747より大型の機体を開発する動きが各メーカーにあった1990年代、
    ICAOは、「全長、全幅が80mを超えてはならない」とするルール
    ”80-metre box”を定めました。
    このため効率が下がるのを承知の上で、翼幅を79.8mとせざるを得ませんでした。
    翼面荷重で比較すると、A340-300の749 kg/㎡、B747-400の738kg/㎡に対し、
    A380-800が663kg/㎡と極端に低いのはこのためです。