年末の中央線終電 気づけば終点の高尾…「寝過ごし救済バス」取材レポ 深夜の人間模様

深夜の高尾駅。中央線の快速電車で寝過ごした人を八王子駅まで送り戻す「寝過ごし救済バス」を、西東京バスが臨時に運行しました。バスの乗客はどのような様子なのか、実際に乗って観察しました。

八王子の駅前なら始発まで時間を潰せそう

 午前1時53分、チャイムとともに「次は終点、JR八王子駅北口です」のアナウンスが流れ、数人がむくっと顔をあげます。そして1時55分、八王子駅北口の停留所に到着。まず、第一陣「起きている人たち」が下車し、第二陣「職員に起こされた人たち」が続きます。乗車時にICカードをタッチしていない人も多く、精算に時間を要していました。

「これで全部終わりかな?」とバスの外から様子を見ていたところ、まだ2人の乗客が残っていました。このうち1人は、午前2時少し前に降りてきたものの、先ほど横に倒れて熟睡していた人は起きる気配さえありません。2時8分、2人の警察官が現れ、職員と一緒に起こしにかかります。

 午前2時15分、警察官に介助されつつ最後の1人もようやく下車。17分にバスは「回送」を表示し、去っていきました。

Large 20191220 01
JR八王子駅北口。最後の1人がようやく下車し、バスは回送表示に(2019年12月、蜂谷あす美撮影)。

 一方、バスを降りた人たちはというと……ちょうど停留所の目の前にカラオケ店があり、数人がそこに入っていきました。始発までの過ごし方を思案しているのか、ペデストリアンデッキで夜風に吹かれていた人もいました。

 八王子駅前は、高尾駅前の真っ暗な雰囲気に比べ、前述のカラオケ店のほか、周囲には宿泊施設や深夜営業の飲食店も多く、また真夜中にもかかわらず、大勢の人がいてにぎやかでした。同じ朝まで過ごすのでも、高尾駅よりは八王子駅のほうが、まだなんとかなることを実感したものの、やはり救済されることなく帰宅できるのが何よりだと感じました。

【了】

終電「寝過ごし救済バス」を写真でチェック!

Writer:

1988年、福井県出身。慶應義塾大学商学部卒業。出版社勤務を経て現在に至る。2015年1月にJR全線完乗。鉄道と旅と牛乳を中心とした随筆、紀行文で活躍。神奈川県在住。

最新記事

コメント

3件のコメント

  1. こういう記事ももっと増えて欲しいです。

    面白い。

  2. >遠足の復路

    ……!

  3. この記事はタイムリーでいいですね。気になっていました。お世話にはなりたくありませんが…

    ありがとうございました。

記事ランキング

  1. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  2. 都市に迫るロシア軍の「弾道ミサイル」が“空中で木っ端みじん”になる瞬間をウクライナ軍が公開 追尾から撃墜まで詳細に
  3. 海自潜水艦 アメリカ海軍の“歴戦の揚陸艦”を標的に魚雷発射! 実弾演習で巨大な水柱があがる瞬間を公開
  4. バス運転士「辞めないで」 東京都が“給与の手当”を10年間補助! 独自の定着支援で「路線廃止」を防ぐ
  5. 海自艦がロシア海軍の「超静かな潜水艦」を確認!浮上航行する姿を捉えた画像を防衛省が公開
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開