年末の中央線終電 気づけば終点の高尾…「寝過ごし救済バス」取材レポ 深夜の人間模様

座席は埋まり、立ち客もいる「寝過ごし救済バス」

 乗り場に向かうと、深夜バスを表す緑色で縁取られたなかに「深夜バス JR八王子駅」の方向幕を掲げた1台のバスが止まっていました。発車時刻の午前1時5分が近付いてきたので、筆者(蜂谷あす美:旅の文筆家)も乗車します。

 座席の定員が27人で、立ち客も含めると70人以上が乗車できる車内には、まばらにしか乗客はおらず、寝過ごし客は「意外に少ないのかな?」と思ったのですが、定刻を過ぎても発車する気配はありません。実はこの日、中央線ではダイヤ乱れが発生。「寝過ごし救済バス」は列車と連携しているため、最後の利用客が乗り込むまで、発車を待ちます。高尾駅に置いてきぼりにしない優しさを感じました。

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深夜0時半過ぎの高尾駅(2019年12月、蜂谷あす美撮影)。

 利用客の様子はさまざまで、JRの職員に支えられながら乗り込んでくる人もいれば、小走りに乗車する人、着席と同時に寝始める人など。列車での教訓を生かしてでしょうか、空席があるにもかかわらず、寝落ちしないようにと立っている人もいました。

 午前1時24分、ようやくバスが発車しました。立ち客もそれなりにいたため、正確な人数を把握するのは難しかったのですが、高尾駅発時点でざっと見ておよそ30人。優先席もぴっちり埋まっていました。バスは途中、24の停留所に停車します。高尾駅付近の停留所では、停車するたびに1、2人ずつ降りていく様子が見られました。

終電「寝過ごし救済バス」を写真でチェック!

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コメント

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3件のコメント

  1. こういう記事ももっと増えて欲しいです。
    面白い。

  2. >遠足の復路

    ……!

  3. この記事はタイムリーでいいですね。気になっていました。お世話にはなりたくありませんが…
    ありがとうございました。